貴乃花頑張れ小泉首相から内閣総理大臣杯を受ける貴乃花

    「痛みに耐えてよく頑張った。感動した。おめでとう」

と貴乃花を絶賛した名言を言わせしめた平成の大横綱貴乃花・・いま引退の瀬戸際に立っている
無理をしての出場が膝の悪化を招き、長期の休場となったことは明白なのに・・世の人の心の移り変わりは常と言え、同情を感じるのはわたし一人だろうか。名横綱北の湖は、在任中は横綱は同情されたらお終いと、いつも毅然とした態度で場所を務めていたが、人間引け際が難しい・・・貴乃花にはもう少し頑張ってもらいたいという判官びいき的な希望と、あの堅実な横綱相撲を続けて見たいというフアンとしての願望は強いのだが・・・・1月場所は目が離せない。

引退記者会見 各界の反応

平成15年初場所・貴乃花取り組み貴乃花、白星復帰もいばらの道

初日 二日目 三日目 四日目 五日目 六日目 七日目 八日目
こ手投げ 上手て投げ 不戦敗 休場 押し出し 送り出し
○若の里戦 ○雅山戦 ○闘牙戦 ○土佐ノ海戦 ●琴風戦 ●安美錦戦

 【大相撲初場所5日目=16日、両国国技館】オーバーにいえば、日本中の注目を浴びている貴乃花が、3日ぶりの復帰土俵を白星で飾った。

 「今は内容より、とにかく白星優先だ」と北の湖理事長(元横綱北の湖)も、まずはホッと胸をなで下ろした。

 この日、貴乃花は午後2時55分に場所入りした。3日前は痛めた左肩をアイシング、着物に袖も通せず、痛々しい姿で引き上げたが、アイシングしている素振りもなく、なにごともなかったように両腕を振っていつものように大またで歩いていた。

 向かった先は東支度部屋。武蔵丸の休場で3日目から急遽(きゅうきょ)、西から東に“配置換え”が決まったものだが、皮肉にもその日から休場。2日間の空白を置いて、一昨年夏場所以来、10場所ぶりに慣れ親しんだ力士最高位の定位置である東支度部屋の最奥に座った。

 振り返ってみると、この2日間、ここに主は姿を見せなかったが、貴乃花の開け荷はずっと置かれていた。普通、力士が休場すると一緒に開け荷も持ち去るもの。「なんとしても途中から出場する」の固い意志が、こんなところにも現れていた。

 意固地なまでの固い意志と、持ち前の人一倍強い精神力は、取組にも現れた。土俵入りでは左肩をかばって満足にかしわでも打てず、実際に相撲も右手一本の相撲。再三再四にわたって狙った右差しは闘牙に封じられたが、うまく体を入れ替えてチャンスをつかむや、堂々と押し出して勝った。危なげない3日ぶりの白星。

 「落ち着いて、いい相撲だった。内容より今は白星がなによりの薬」

 役員室でテレビ観戦の北の湖理事長は、割れるような大歓声の中で勝ち名乗りを受ける満身創痍(そうい)の横綱を見つめながら、そう感想を漏らした。

 1日勝ったからといってモロ手をあげて喜べない。きょう6日目(17日)は好調の押し相撲の土佐ノ海戦。結果が悪ければ引退のいばらの道はまだまだ続く。

 力士生命を賭け、あえて危険な行動に出たことは、横綱自身がよく知っている。だから3日ぶりの白星にも笑顔はない。取組後の支度部屋では、目をつぶり、報道陣のどんな質問も耳に入れず、終始無言。けっして心を開くことはなかった。

 孤高な横綱は、剣が峰で奇跡の戦いに挑み続ける。



二子山親方が明言「ダメなら貴引退」
土俵の外でシコを踏む貴乃花(左)

 引退覚悟の強行出陣だ! 12日初日の大相撲初場所(両国国技館)に出場を決めた横綱貴乃花(30)の師匠、二子山親方(元大関貴ノ花)が10日、衝撃発言をした。「ダメだと思うなら、辞めさせる」と、今場所不振なら引退の可能性があることを示唆。背水の陣の貴乃花は、昨年秋場所と同様の“奇跡の復活劇”を演じて、引退を回避することができるか−。

 積み上げてきた相撲人生のすべてをかけて、貴乃花が本場所の土俵に上がる。初日を2日後に控えたこの日、取組編成会議で、初日、2日目の対戦相手が小結若の里、平幕雅山にそれぞれ決定。運命の場所が迫り、漂う緊張感の中、師匠の二子山親方の口から衝撃的な言葉が発された。

 「進退? いつもかけている。辞めるかどうかは本人が決めること。ひざがよくなれば、まだやれると思っているだろうし、ダメだと思うなら、きれいさっぱり辞めさせてやりたい」

 横綱審議委員会の渡辺恒雄委員長は「(進退は)場所後に判断したい」と静観するが、横綱として結果を残さなければ、土俵を去る−。強行出陣を前に、二子山親方は最悪の事態を覚悟している。平成の大横綱にとっては昨年秋場所に続く、背水の陣となった。

 右ひざ痛が再発し、九州場所を「3カ月の療養を要する」と全休した貴乃花。あれから2カ月しか経過していない初場所への強行出陣を決めた。が、依然としてぬぐえない右ひざの不安、万全には程遠いけいこ量…。北の湖理事長(元横綱北の湖)が「秋場所よりも周囲の目は厳しい状況」と指摘するように、プラス要因は少ない。師匠の“親心”が現実となる可能性もある崖っ縁だ。

 そんな苦しい状況の中でも、追い風はある。ライバルの武蔵丸をはじめ、千代大海、魁皇が休場する。栃東は場所前に風邪をひき調整不十分。8場所ぶりに復帰し横審から現役続行ノルマ12勝をつきつけられた中で臨んだ昨年秋場所は、1横綱5大関と戦って、引退を回避した。今場所は3大関の挑戦を受けるだけ。しかも、初日と2日目の対戦相手はあいくちがいい。復活優勝への好材料になるはずだ。

 初日まで2日に迫ったこの日、貴乃花はけいこを休み、完全休養日に充てた。すべて準備は整っている。二子山親方も「2週間前から体が変わってきた。いい相撲を見せてくれるでしょう」と期待を寄せている。

 「ダメなら引退」−。最悪のシナリオも見据えながら力士生命をかける横綱には、賜杯しか見えないはずだ。

★貴2日間の見通し

 初日の若の里には、過去8戦全勝。四つ相撲同士だけに、まわしを取れれば地力と技術の差で横綱が有利だ。2日目の雅山にも、10戦全勝。激しい当たりからの攻めが身上の雅山に対し、右ひざに不安を抱える横綱が素早くまわしを取れるかが勝敗を分けるカギとなりそうだ。

 昨年秋場所のように序盤で取りこぼすと厳しい展開になりそうだが、2日間を白星で乗り切れば波に乗れそうだ。


 ◆初日の相手・若の里 「秋場所にやったときは、まわしを取られて何もできなかった。今まではずっと負けているけど、今度こそ横綱に勝ちたい」

 ◆2日目の相手・雅山 「総見で見たら、秋場所前よりも横綱の体には張りがあった。きっと調子も上向きになっているだろうけど、勝つつもりで挑戦する」


貴乃花は若の里 初日の取組決まる

 日本相撲協会は10日、大相撲初場所(12日初日、東京・両国国技館)の取組編成会議を開き、初日の取組を決めた。西横綱・貴乃花(30)=二子山部屋=は2場所ぶりの出場が正式に決まり、初日は若の里と対戦する。十両以上の休場者は東横綱・武蔵丸(31)=武蔵川部屋=ら5人。

 武蔵丸以外の休場者は、東大関・魁皇(30)=友綱部屋▽西大関・千代大海(26)=九重部屋▽西十両4枚目・潮丸(24)=東関部屋▽東十両12枚目・富風(30)=尾車部屋


貴乃花、初場所出場!−2場所ぶり

 横綱貴乃花(30)=本名花田光司、東京都出身、二子山部屋=が初場所に出場することが9日、決まった。師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)が、「出ます。本人が出場を強く希望している」と明言した。

 一昨年5月の夏場所で右ひざを痛め、長期連続休場に追い込まれた貴乃花は、8場所ぶりに出場した昨年9月の秋場所で再起し12勝3敗の成績を残した。しかし、11月の九州場所は、故障個所が悪化したため全休していた。2場所ぶりに出場する今場所は完全復活を目指す。


秋場所以上の重圧も=貴乃花、進退懸け出場

 大相撲の横綱貴乃花が2場所ぶりに本場所の土表に上がる。昨年9月の秋場所で再起を遂げたが、翌九州場所を全休。日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は、「(周囲の目も)秋場所の時より厳しい状況」としており、再び進退を懸けた土俵となりそうだ。
 故障した右ひざには依然不安がある。11月の九州場所の際、「右ひざ外側半月板損傷による症状悪化のため3カ月の療養を要する見込み」と診断された。今場所前、関取相手の本格的けいこは2日だけ。右で踏むしこにも本来の力強さを欠いており、出場は見切り発車的と言わざるを得ない。
 精神的にも苦しい。最近9場所中、出場は1場所だけ。同理事長が「休場を重ねるほど力士は追い込まれる」と話すように、常にその地位にふさわしい結果を求められる横綱には、秋場所時を上回る重圧も予想される。
 もっとも、貴乃花自身は「横綱の責任」を十分に自覚している。周囲に指摘されるまでもなく、進退を懸けて挑むに違いない。
 今回同様、関取相手のけいこが不十分だった昨年秋場所では見事12勝し、最後まで優勝争いに絡んだ。場所前の様子だけで貴乃花の出来を予想するのは難しい。完全復活を遂げるのか、それとも…。初場所の貴乃花から目が離せない



貴悲壮初場所出場へ 決意固め境川親方に元日あいさつ

土俵に上がらない貴乃花に、境川親方(中)が「投げ飛ばされてこい」とゲキ
 西横綱・貴乃花(30)=二子山=が大相撲初場所(12日初日・両国国技館)で進退をかける決意を固めていることが8日、明らかになった。この日、両国国技館相撲教習所で行われた横綱審議委員会けいこ総見では土俵に入らなかったが、マイペース調整で2場所ぶりの復活にかける。

けいこ拒否

 貴乃花は黙々と約200回シコを踏んだ。その視線は土俵で申し合いを繰り広げる関取衆に注がれていた。朝青龍、武双山の2大関が登場すると足を止め、そんきょして見入った。大関がけいこを終えても動かず、日本相撲協会・北の湖理事長(元横綱・北の湖)、横審委員も見守るばかりだったため、元理事長の境川親方(元横綱・佐田の山)が立ち上がった。「やらないのか? 一発投げられた方がさっぱりするぞ」とけいこを促したが「すいません」と拒否した。

 境川親方のゲキには背景があった。1日、貴乃花は妻子を伴い、仲人である境川親方の自宅に新年のあいさつに訪れた。親方は「初場所に出るつもりでいる。負け越せば引退する覚悟を決めているようだ」と明かした。それだけにけいこに期待していたが「頑固な男だ。それが欠点でもあるが、自信がある証拠」と言い「決意の目付きは変わらなかった」とあらためて出場を確信した。

 東京貴乃花後援会の藤森眞副会長(美スズ産業会長)も出場を肯定する。「復活には初場所、春場所(3月)、夏場所(5月)の3つの選択肢があるが、本人が初場所を選択したようだ。東京場所は調整しやすく、5月では遅い。出ると思います」と話した。9日に最終決断を下す師匠・二子山親方(元大関・初代貴ノ花)も「挑戦するつもりでしょうね」と弟子の意志を感じ取っている。(酒井 隆之)


貴乃花、肩透かし炸裂

 貴乃花は宇宙人? 12日から東京・両国国技館で始まる大相撲初場所に出る、出ないで注目される横綱貴乃花が8日、同国技館内相撲教習所で行われた横綱審議委員会のけいこ総見に姿を見せた。だが、姿を見せただけでけいこはせず、「どうなっているの?」の声が上がった。

 この横綱審議委員会のけいこ総見は、本来、横綱大関の仕上がり具合を披露する目的で設置されたもの。この日も武蔵丸、貴乃花両横綱をはじめ、朝青龍、武双山、千代大海の3大関が顔をそろえた。しかし、土俵に入ったのは朝青龍と武双山の2人だけ。

 武蔵丸は先月に左手首の骨折個所を手術した左手首のギプスが取れず分厚く包帯を巻き、千代大海も先場所休場の原因となった右腕のけがが完治せず、義理で姿を見せただけ。渡辺恒雄・横審委員長(読売新聞グループ社長)は「寂しいが武蔵丸はあの姿では仕方ない」と認めざるをえなかった。

 首をひねったのは貴乃花。朝青龍ら幕内上位が元気一杯のけいこを繰り広げているのを目にしながら、土俵際で黙々とシコを踏むだけ。約1時間、マイペースでシコと静態運動に終始した。

 普通ならこの後、土俵に入る。幕内上位力士は胸を借りようと、申し合いを繰り広げながら、その時を待った。居並ぶ横審委員も同じ。だが、肝心な時の人は一向にその気配がない。たまりかねた境川・元理事長(元横綱佐田の山)が近寄り「どうなんだ、けいこ、するのか。ぶつかって土俵に転がったら気分もいいぞ」と声を掛けたが、貴乃花の答えは「いや、いいです」。結局シコでタップリ汗をかいただけ。記者会見をも拒否して無言で引き揚げた。

 完全に肩透かしを食った格好。北の湖理事長(元横綱北の湖)は怒りを抑え、「12日(初日)に合わせてやっているのだろう。貴乃花らしいマイペースだが、それにしてもけいこ量が足りない」。渡辺委員長は「彼らしいマイペース。昨年の秋場所もけっこうな成績を挙げた。あの人はわからない」と苦笑しながら“宇宙人”扱い。その一方で「いつまでも貴乃花、武蔵丸に頼っていてはダメ。どんどん新しい人が出てきてもらわないと」と、突き放した見解も披露した。

 徐々に包囲網が狭まってきた貴乃花。出場か、休場か、きょう9日夜に師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)が最終決断を下す。