〜OVERTURE〜





□がつ○にち
きょう、わたしをたすけてくれたひとがきました。
とてもうれしかったけど、わたしがきぶんがわるくなったときとてもこわいかおをしました。
わたし、なにかわるいことしたのかなあ?


□がつ×にち
きょうもあのひとはきてくれました。
なぜかわからないけど、すまないっていっていました。
かわいそうだったのであたまをなでてあげたら、ありがとうっていわれました。
わたしはなんだかとてもいいきもちになって、そのひはいいゆめをみました。


□がつ△にち
またあのひとがきてくれました。
とってもうれしかったので、およめさんにして、っていっちゃいました。
あのひとはこまってあせをながしていました。
でも、わたしがなきそうになったらもんだいない、っていいました。
よくわからないけど、いやじゃないってことなのかなぁ?
そうだったらいいなぁ。


□月◇日
いつも来てくれるあの人が今日は来てくれません。
なんでもお仕事がある、ということです。
さみしいけど、今度来てくれるときにもっと元気になっておどかしてあげたいです。
だからがんばってリハビリします。


□月□日
久しぶりにあの人が来てくれました。
あたしが元気になっていたのでびっくりしたようでした。
なんだかちょっとうれしそうだったので、二人で病院の庭に行きました。
二人でひなたぼっこしているうちにあたしは眠っちゃったみたいで、気が付いたらベッドにいました。
今度会ったときはもっとお話ししたいです。


○月△日
あの人はまた任務だそうです。
もっと元気になりたい。もっと元気になってあの人とお話ししたい。
だから、頑張ります。


○月◇日
リハビリは順調だそうです。
でも、まだ時々苦しいです。
苦しいけど、早く外であの人に会いたいから頑張ります。
そう言ったら先生は微笑ってそれなら大丈夫だ、って言ってくれました。


○月□日
久しぶりに彼が来てくれた。

私の様子が逢うたびに変わっているので戸惑っているようだ。
外はいい天気だったので、また散歩に誘った。たくさんお話ししたくて。
今度は色々なお話が出来た。とっても嬉しかった。
その日、とてもいい夢を見た。
内容は・・・・・・秘密。


○月○日
時々自分が自分で無くなる様な気がする。
原因は分かっている。
あの日々。
変な機械にかけられ、気持ちの悪くなる薬を打たれ・・・
まだ、悪夢は続いている。


○月△日
苦しい。
でも、私には苦しさを乗り越える力がある。
それはあの人への想い。
あの人に会いたいという気持ち。
あの人と歩きたいという気持ち。
それがあるから耐えられる。
あの人の仕草。
あの人の言葉。
あの人の表情。
思い出すだけで私は強くなれる。


○月×日
今日は少し気分が良かった。
病室から庭に出てみたら、ベンチで猫がひなたぼっこしていた。
よっぽど人に慣れているのだろう、私が近寄っても逃げない。
それどころか、ベンチに座った私の膝の上に乗ってきてくれた。
ぬくもりが嬉しかった。
今日はいい夢を見ることが出来そうな気がする。


△月□日

あの人が来てくれた。
ずっと逢いたかった。
ずっと話したかった。
でも、いざ逢ってみると何も話せなかった。
そんな私を、あの人は不器用な言葉で慰めてくれた。

私、あの人を好きになっている?
・・・・・・どうしよう?



△月○日
夢を見た。
あの場所から私を助けてくれた人の夢。
私と同じくらいの年の、少し寂しそうな眼をした人の夢。
夢の中ではあの人は微笑っている。
心臓が高鳴る。
名前を呼びかけたところで目が覚めた。
あなたに逢いたい。


×月○日
長かった。
本当に長かった。
やっと退院できる。
あなたに・・・・・・逢える。



−謎の人編。続いたりする。
「・・・・・・あなた誰の味方なんですか?何個もSS書いたりして」
−さあ?
「さあって・・・・・・(はぁ)」
−いいじゃないか、減るもんじゃなし。
「減りますよ」
−何が?
「あなたの暇な時間」
−はい?
「どーするんですか暑中見舞いも描かずに」
−ぐあ。
「ちゃんと描かなきゃダメですよ、暑中見舞い」
−・・・・・・はい。