雪待つ花と、雪待つ人と〜待雪草〜





 華彩市。
 その国道沿いには猫の集う喫茶店、四季彩館がある。
 そこの紅茶は市街から通ってくる人がいるほどで、かなり人気が高い。
 そして、その店の雰囲気に一役買っているのが数々の花と観葉植物。
 店の内外のプランターには季節の花が植えられ、観葉植物はブラインドとなると同時に猫がくつろぐ場所にもなっている。
 その数々の植物を扱っている花屋。
 四季彩館のドアを出て、公園とは反対方向に5分歩いたところで右に曲がって更に5分。
 駅前の商店街の端にあるその店には、飄々とした雰囲気を持つ若い店主と。
 四季彩館とその店を行き来する猫たちが居る。
 その店の名は、『花信風』
 その扉は、いつも開かれている。





 最初から解ってた。
 彼は、私のことを見ていない。
 だから・・・
 告げる。
 出来るだけ平静に。
「ごめんなさい・・・私、あなたとこれ以上つきあえない」
 彼はびっくりしたような顔。
 少し、哀しそうな顔。
 でも、言わなきゃ。
「あなたが本当に好きなのは、私じゃないよ」
 彼は、黙っている。
「はやく、気付いて。そして、気付いてあげて」
 これで良かったのかどうかは解らない。
 でも、私はその夜──泣かなかった。
 泣けると思ったけど、泣けなかった。
 でも、あたしは――
 奇妙な安堵を感じていた。
 安堵と、開放感。
 でも、それは――
 一体何故なんだろうか?





「はぁ・・・」
 片瀬三冬は大きな溜息を一つついた。
 好きだった人を振ってしまった。
 それもたった一ヶ月で。
 何しろずっと好きだった人にやっとの思いで告白して、付き合いだして間もなく別れてしまったのだから。
 とは言え、三冬は自分の判断が間違っていたとは思っていない。
 思いたくなかった。
 好きだから、笑って欲しい。
 だから別れた。
 彼の本当に好きな人に、気付いて欲しかった。
 それと、彼を本当に必要としている人に、返したかった。
 とはいえ、あれから気分は沈み込んだまま。
「はぁ・・・」
 そして、溜息をもう一つ。


 矢島雅雪はそんな三冬を何とはなしに見ながら村雨和人に話しかけた。
「・・・今日も片瀬は暗いな」
「機嫌が悪いだけに見えるが」
 と言う和人の反論に、
「いや、見ろ!この教室を!」
 暗い。
 比喩ではなく、暗い。
「と言うわけで明るくするために遊んでくる」
 と雅雪は席を立った。
「電気が付いてないだけだろ・・・って行っちまったよ」
 和人はこれから起こる惨劇を予想し、期待半分同情半分の表情で見送った。
「・・・飽きないねぇ」
 和人の呟きと同時に、雅雪はいきなり直球。
「片瀬、暗いぞ」
 対する三冬はかなり機嫌が悪そうな声。
「・・・矢島。あたしは今すっごいブルーになっている」
 その返答に、雅雪はオーバーアクションで肩をすくめつつ、言い放った。
「・・・似合わん。らしくない」
「何っ!」
 椅子が倒れた。
 同時に惨劇開始。
 三冬の拳が飛ぶ。
 雅雪は避ける。
 更に拳が飛ぶ。
 更に避ける。
 三冬の足払い。
 雅雪は小さく後ろにジャンプして回避。
 したところに拳。
 だが、届かない。
「お、避けやがった!」
「矢島くん凄い凄い〜!」
 と暢気に盛り上がっていた同級生たちだったが、ドアのガラス越しに教師の姿が見えるや、名残惜しそうにしながらも自分の席に戻っていった。
 しかし、戦いはまだ続いている。
 和人は溜息一つ。
「雅雪ぃ、先生来るぞー」
 と注意を促した。
「おう、解っ」
「隙有り!」
 その瞬間、正拳と膝蹴りのコンビネーションが雅雪に突き刺さった。
「ぐはぁっ!」
「あ・・・すまん、雅雪」
「・・・覚えてやがれ・・・それより・・」
 雅雪は三冬の方を向いて、サムアップ。
「それでこそ・・・片瀬だぜ・・・」
 最後に良い笑顔を残し、雅雪はくずおれた。
「ふーっ・・・ふーっ・・・!」
 一方三冬は深呼吸。
「全く・・・矢島のバカめ、ヘコんでるのが馬鹿らしくなったわよっ!」
 そして肩を怒らせて自分の席に戻った。
 もはや彼女の周りには先ほどまでの暗い空気はない。
「あいつも・・・不器用だな」
 和人は苦笑と、溜息一つ。
 雅雪を席に引きずって座らせた――と同時に。
「はいはーい、席に着くよーに」
 授業が始まった。


「はっ!」
 雅雪覚醒。
 時計を見ると――授業は既に終わっていた。
「や、やられた・・・!」
 呆然と呟く。
 既に教室には誰の姿もない。
「・・・帰るか」
 鞄を掴み、教室の外に出る。
「・・・あの莫迦、少しは元気になってるといいんだけどな」
 我ながら捨て身だったなぁ、と思いつつも雅雪は階段を下りていき――
 昇降口で、見つけた。
 三冬がいる。
「あ・・・矢島・・・」
 雅雪の姿を認めた三冬は少しばかり心配そうな声。
「よ、片瀬。今日は遅いな?」
 その心配な声の理由が解るから、雅雪は敢えていつも通りに話しかけた。
「あ・・・うん。で、さ・・・」
「ああ。片瀬これから暇か?」
「暇と言えば暇だけどあの」
「なら四季彩館行くぞ四季彩館」
「・・・人の話を聞けぇっ!」
 雅雪は放たれた拳を危なげなく避けつつ。
「それでいーんだよ、しおらしくなると調子が狂う」
 笑った。
「あ・・・この。・・・四季彩館、当然矢島のおごりなんでしょーね?」
「ま、お望みと有らば」
「望む」
「あっさりと言うか・・・」
 雅雪は苦笑しつつ、歩き出した。
 四季彩館に向かって。


 とりとめもない、話。
 確かに三冬は笑っている。
 しかし、どこか違う。
 三冬の様子がおかしい原因なら知っている。
 しかしどう切り出すか。
 雅雪は悩んでいた。
 三冬は雅雪の真剣な表情に気付かず、空を見上げた。
 白い空。
 寒い空。
 同じように自分の心も寒い。
 雪が降れば街の景色が塗り替えられる。
 同じように自分の心も塗り替えてくれるだろうか?
 微かな願い。
 それが、吐息のような言葉になった。
「雪が・・・降ればいいのに・・・」
「は?」
 意味を問い掛けようとした雅雪を遮り、三冬は短く呟いた。
「何でも・・・無い」
 そして言葉が途切れた。
(――埒が明かない)
 雅雪は溜息一つ。
(これ以上・・・見てらんないな)
 切り出した。
「片瀬。お前さ」
 三冬の眼を見据え
「振ったか振られたかは知らないけどな・・・いつまでも引きずるな」
 その言葉を継げた。
「何・・・で・・・?」
 三冬は虚をつかれた表情。
 もろい表情を見せていた。
「俺・・・見たから」
 もう、隠すことは無意味。
 そう判断し、雅雪は自分が見たことを告げた。
「片瀬と誰かが話してて。泣きながら走っていったの」
 雅雪が答えたと同時に――
「・・・あたし、帰る」
 そして三冬は駆け出していった。
 雪を待つ街に。


 御門冬哉は寒そうにしながら四季彩館のドアを開いた。
「よ、北斗」
「よ、冬哉。何にする?」
 ほれ、とスツールを指し示しつつ北斗が問う。
 と。
「そうな・・・マサラティー」
 と猫を抱えつつ冬哉が答えた。
「了解」
 北斗が厨房に入っていくのを見送った後、何とはなしに店内を見回す。
「ふむ」
 程良く人が入っている。
 そして人数に匹敵するほどの数の猫。
「毎度ながらどこから集まって来るやら」
 苦笑。
 しかけて、その二人の行動が――目に映った。
 少年と少女。
 仲が良いらしく、笑いあっている。
 しかし。
 その笑顔はどこか空虚。
 そして。
 少年が何か言った瞬間――少女の表情は凍り付いた。
 泣き笑いのような表情。
 そして駆け出していく。
 少年は呆然として少女を見送り――
 冬哉と眼があった。
 気まずい。
 しかし、冬哉は眼を反らさなかった。
 見据える。
 と。
「ほい、マサラティーお待たせー・・・冬哉、どうした?」
 振り向けば湯気を上げているティーカップと怪訝そうな北斗。
「いや、なんでもない」
 冬哉は苦笑しつつマサラティーを一口飲んだ。
「うう、効く効く・・・」
 呟く。
 と同時に、冬哉は背後に誰かが立っているのを感じた。
 凶悪なまでの存在感。
 耐えきれず、振り返る。
 そこにいたのは、花信風の店員――美咲。
「冬哉・・・何をしてるの?」
「あら、見つかってしまった」
 しかし冬哉はのんびりと紅茶を飲んでいる。
 その呑気さに美咲は溜息一つ。
「見つかった、じゃないっ!さぁとっととお店に帰るの!」
 冬哉の襟首を掴んで引きずっていった。
「というわけで、とりあえずさよーならー」
 引きずられていく冬哉を北斗は温かい目で見守った。
「後で代金取りに行くからなー」
 と同情をブレンドしつつ言葉を投げたら、
「はいな〜」
 とやや情けない声で答えが返ってきた。
「・・・何というか」
 苦笑を漏らした北斗に、
「北斗さん・・・」
 届いたのは雅雪の声。
「ん?」
「あの人・・・誰ですか?」
 不思議がりながらも、北斗は返答。
「あの人・・・ああ、冬哉ね。僕の友人」
 そして自分の過去を思い出し――
 少し、誇らしそうに。
「結構、頼りにしてる」
 こう、告げた。
「そう・・・ですか」
 ならば害はないだろう。
 そう判断したのか、雅雪は安堵した。


「いい?あたしは帰るけど、ちゃんと仕事するんだよ?」
 その美咲の言葉に、
「うい」
 冬哉は短く答えた。
 否、短く答えるしか出来なかった。
 それ以外の答えは――危険すぎたから。
「それでは、お先〜」
「はーい、お疲れさまでしたー」
 見送る。
 見送る。
 見送る。
 やがて美咲の姿が人混みに消え――
 冬哉は深々と溜息をついた。
「理不尽だ・・・」
 その背中に、
「あの・・・」
 という声。
「おっと、いらっしゃい!」
 振り返る。
「えと、これ下さい」
 その言葉と同時に差し出されたのは、白い可憐な花を咲かせている鉢植えが一つ。
「待雪草かぁ。結構良い趣味ですね〜」
 鉢を受け取りながら話しかける。
「待雪草?スノードロップじゃなくて?」
 不思議そうな声の方に顔を向け、
「あ。スノードロップの和名なんです。響きが好きなんで、うちではそう呼んでまして」
 照れたように、答える。
「そっかぁ・・・確かに雪を待つ草って、なんかいいですね・・・」
 声のトーンに含まれる本気に、
「そう言っていただけるとかなり嬉しいです・・・っと」
 嬉しがりつつ仕事を再開。
「贈り物ですか?それとも自宅用?」
 用途を問う。と、
「あ、自分用です」
 とのこと。
「んじゃ・・・780円ですね」
 値段を告げながら、鉢を箱に入れ、更に袋に入れて差し出す。
「はい、1,000円預かりの220円のおつり。ありがとうね〜また来てね〜」
 店先に出て見送って、人の気配を感じてそちらを見れば。
「お、あれは確かさっきの・・・」
 雰囲気がかなり暗い少年が1人。
「花でも贈れば機嫌直るか・・・?」
 つい先ほど売れて、残り一つとなった待雪草を手にとって見つめている。
「いや、しかし・・・」
 冬哉は苦笑。
 さっきのことを走っていった少女に謝りたいのか、と判断し
「どうしました?なんだか深刻そうだけど」
 話しかけた。
「うわ・・・!」
 思わず雅雪は鉢植えから手を離し。
「待てぇっ!」
 地面に落ちるすんでの所で、冬哉がキャッチ。
「よ・・・良かった・・・」
 深呼吸。
「す・・・済みませんでしたっ!」
 慌てて謝るのを遮り、
「まぁまぁ、結局大丈夫だったんだし」
 と話しかける。
「でも・・・」
 と顔を上げた雅雪は、
「や」
 と片手を上げた冬哉に
「あれ?」
 と間抜けな声を出すことしかできなかった。
 冬弥はそんな雅雪に苦笑しつつ。
 笑顔で、話しかけた。
「どういった花がご入り用ですか?」


「やはり・・・見られてましたか・・・」
 苦笑と、苦悩を滲ませて雅雪が呟く。
「何となく、目についてね。で・・・」
 冬哉の目に、真剣な光が宿った。
 先ほどまでの飄々とした雰囲気はそのままに。
 その、暖かな空気。そして。
「どうしたの?話したくないなら話さなくてもいいけど、話すだけで楽にはなるよ?」
 冬哉の言葉に。
 先ほどの自分たちを見られていたからだろう。
 雅雪自身が意外に思うほどすんなりと話すことが出来た。
 三冬との仲。
 あの日見た光景。
 三冬の涙。
 そして今日の三冬の言葉。
「なるほど、ね」
 吐息のように呟く冬哉に問うかの様に。
「なんで三冬は・・・雪を待ってるんだろう・・・?」
 雅雪は呟いた。
「雪が降ったら・・・寒くなるのに」
「ま、確かに寒くなるね」
 冬哉ははぁ、と溜息一つ。
 空を見上げる。
「まず、さ。雪は全てを染め変える。白く。全ての色を覆い尽くす。戻りたがってるのかもね。ひょっとしたら」
 あと、と呟き、冬哉は言葉を続けた。
「雪が降ると確かに寒くなるよ」
 そして、雅雪を見据えた。
「でもその分温もりもより強く伝わる。違うかな?」
「温もりを、求めている・・・と?」
 不安そうな問い掛けに、冬哉は笑顔で応えた。
「断言は出来ないけどね。でも――」
 そこで言葉を止め、冬哉は雅雪を見据えた。
「温もりを彼女に伝えるかどうか。それは、君次第だよ?」
 その言葉に、背中を押されたか。
 あるいは、迷いを掻き乱されたか。
 雅雪は呟いた。
「俺・・・次第・・・」
「そう言うこと」
 そして冬哉は雅雪の背中を強く叩いて――
「答えはもう出してるんでしょ?なら、さ」
 微笑った。
「花・・・咲かせなよ」
 それに応えるように雅雪は顔を上げた。
「・・・はい!」
 あとは、走り出すだけ。



 薄暗い公園。
 色彩は黒く染まろうとしている。
 そんな中。
「矢島。何の用?」
 呼び出された三冬の声は冷たく鋭い。
 雅雪は一瞬躊躇したが――決意。
 言葉にした。
「有り体に言うと、だ・・・。片瀬。悲劇のヒロインぶってんじゃねぇよ」
 いつもの雅雪とは違う雰囲気。
 そして、予期しなかった言葉に三冬は狼狽えた。
「どういう・・・こと?」
 なんとかそれだけを言葉にする。
 しかし、雅雪は。
「片瀬、お前本当は彼と別れて良かったと思ってるだろ?」
「冗談はやめてよ。なんで・・・」
 皆まで言わせず、雅雪は言葉を叩き付けた。
 決定的な、言葉。
「演じなくていいものな、彼の理想通りの『片瀬三冬』を?」
 事実。
三冬が意図的に眼を反らしてきた事実がそこにあった。
 認めたくなかったその事実を告げられ、三冬は――
 叫んだ。
「・・・矢島には解らないわよ、あたしの気持ちなんて!」
「解らないね」
 返す雅雪の言葉は冷たい。
「そうでしょうよ、矢島にとっては他人事だものね」
「ああ、他人事だよ」
 しかし。
 切ない冷たさ。
「ならなんでかまうのよっ!?」
 想うが故に切なく。
「お前を見てたからだよ!いきなり暗くなりやがって・・・らしくねぇよ!」
 辛かったのだろう。
「笑ってろよ!いつも!元気に!笑ってろよ!」
 その言葉は願いにも似て。
「でないと・・・俺・・・辛いんだよ・・・!」
 三冬の心に積もっていった。
「あたしは・・・」
「片瀬、仮面なんか要らない」
 静かに。
「あたしは・・・」
「・・・仮面なんか捨てちまえ。誰が気にするんだよ」
 ゆっくりと。
「あたしは・・・」
 確実に。
「少なくとも俺は気にしない。そのままの方がいいから」
 三冬が待ち望んだ言葉が。
「俺はさ。そのままの片瀬がいいんだ」
 降り積もっていった。
 降り積もる言葉に。
 待ち望んだ言葉に。
 三冬の唇が、言葉にならない言葉を紡いでいく。
 ナンデ、アタシナノ?
「おまえを見てたからだろ?」
 アナタハズットソバニイテクレルノ?
「ずっと見てたいって・・・そう、思ってる」
 その言葉に安堵し――
 三冬はあの日以来、初めて――
 涙を流した。
 安堵の涙を。
 そして、雪は降り始める。
 三冬は雪の冷たさと対照的な雅雪の暖かさに安堵し――
 目を閉じた。





 窓際に置いてあるスノードロップ――『待雪草と呼んでくれ』と贈ってくれた本人は言っていたけど――に水をやりながら、あたしは思い出していた。
 ――あの、別れの日のことを。
 ずっと解らなかった。
 何故、あのとき安堵を感じていたのか。
 でも、今なら解る。
 それは。
 もう、飾らなくても良くなったからなのかもしれない。
 もう、そのままのあたしに戻って良くなったからかもしれない。
 そして、そんなあたしを望んでいた人がいる。
 つい先日までは叶うなんて思ってもいなかったこと。
 でもずっと願っていたこと。
 それが叶った。
 でも。
 素顔のままで、向かい合える。
 これって結構凄いことだと思う。
 そんなこんなであたしと矢島――ううん、雅雪は付き合い始めた訳だけど。
 なんだか前とあまり変わっていない。
 正直言ってこれってかなり不満なんだけど、雅雪は一言。
『急に変えられないって』
 とのこと。
 照れているのか、それとも本気なのか――
 多分両方だと思うけど。
 ・・・やはり不満。
 でも雪解けの季節には、少しは恋人らしくなっているだろうか?
 楽しみだったりする。
 とりあえず。
 このまま振り回されるのも癪だから、2月14日。
 学校ではチロルチョコ一個しか渡さないでおこう。







 君の想い。
 僕の気持ち。
 何も解っていなかった。
 何も気付いていなかった。
 自分自身の想いにすら。
 迷う。
 迷っている。
 まだ、迷い続けている。
 次回花暦『春告げる花は仄かに薫り〜梅〜』
 気付かなかったのが、僕の罪。