チベット人は手をあわせる
立ち止まるとき
振り返るとき
歩きながらも
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通り過ぎるものは
通り過ぎるまま
こぼれ落ちるものは
こぼれ落ちるまま
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彼等の姿が思い浮かぶと
私の中の自由がほほえむ |
時の流れは
あいさつの区切りもない |
死者を見送るときさえ
さようならも言わず
涙も流さず
チベット人はただ手をあわせる |
立ち止まっても
振り返っても
変わったものは何かと
みわたせば |
しゃべりつくしたら
あそこへ帰っていく
なんて
独立した心みたいに |
四角い額縁の窓に
切り取られた風景
光と風のやわらかさに
木の葉がゆれる |
チベットのことなんか
知らないのにと
私がたずねると
そいつはやっぱり
ほほえんでいる |
そこに私の心を
乗せてみたい
あの木の葉の上に
帰っていきたい
光と風になって |