犯人は誰だ?

     それは、にゃおがアメリカにホームステイしていた時の話。

     夏のある夜、寝苦しくてなかなか寝付けないにゃお。 うちわ代わりの下敷きでパタパタと
     自分を扇ぎながら、なんとか暑さをしのいでいた。

     ようやく、うつらうつらした頃、にぎやかな声にハッと目が覚めた。
     当時、にゃおが住んでいた部屋は隣の家と塀を挟んだ壁際。 にぎやかな声の主は隣の家の息子。
     数人の友人と帰宅して来たのだった。 時刻は夜中の12時過ぎ。 周りへの迷惑も顧みない
     ような笑い声を上げている。 

     うっさいなぁ。 まったく近頃の若いもんはマナーを知らないって言うけど国が違っても同じなのねぇ。

     と、当時21歳の若いにゃおは思った(笑)

     また、うつらうつらとしていたのだと思う。
     今度は、「んふふっ!!」という笑い声に目が覚めた。
     はぁ・・・ (´Д`) =3   誰だよ、こんな夜中にうるさいねぇ。 また隣の息子どもかな?
     耳を澄ませてみたけど、何も聞こえてこない。 山の中腹にある、袋小路になった区域だから
     通る車もなくて、気味悪いくらい静かだ。  ・・・そら耳?

     目覚めたことで、どっと噴き出した汗をぬぐい、また下敷きでパタパタと扇ぐ。
     そして、また眠気に襲われた。

     「ははは!!」

     さっきより、大きな笑い声が聞こえた。 またしても目が覚める。
     今度はすぐに飛び起きて外を見た。 誰? 声は窓の外から聞こえた気がした。
     誰かいるのかな? ドロボウだとしたら物音を立てるわけがないから違うだろう。
     隣の息子たちが家の中で騒いでる声が聞こえてきたのかな? よくわからない。
     誰か知らないけど、まったく夜中に迷惑なことだよ(恕)

     あれこれ考えているうちに三度、眠りに落ちた。

     「あっは♪」

     パッと目が覚める。
     あ”・・・ (汗)
     目覚めたにゃおは自分が口角を上げた形でいることに気がついた。
     今のは・・・ もしかして・・・ 自分が笑った声?
     だとしたら、さっきの2回の笑い声も?(汗)
     夢を見ていた記憶はまったくなかったのに・・・

     にゃおは誰も周りにいないのに、なんだか恥ずかしくて照れ笑いを浮かべた。
     それから、もう一度、目を閉じた。

     その後、笑い声は二度と聞こえては来なかった。

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