アタックをねらえ!

     アニメというジャンルが世の中に幅広く知られるようになってから、一部の熱狂的な
     指示を集めるものに『スポーツ根性もの』がある。
     『巨人の星』なんてのは、その最たるものだろう。 実在の球団を登場させながら
     どう考えてもあり得ないキャラクターが魔球だの打法だのを駆使して戦うのだ。
     大人になって冷静に見ると、くだらないのだけど、熱中してしまうのはなぜだろう(笑)

     かくゆう、にゃおもバッチリ、『スポ根アニメ』にハマったひとりである。
     最初に影響されたのは、『アタックNo.1』だった。 母親がママさんバレーをしていた
     こともあったかもしれない。 主人公である中学生の女の子が、その持って生まれた
     天賦の才を生かし、次々と現れる敵や困難に打ち勝ちながらオリンピック優勝を目指す物語。
     もちろん、これにも魔球がいくつも現れる。 
     「木の葉落とし」というサーブ。 打ち上げると、くるくると回転しながら真下に落ちてきて
     上手く拾えない。
     敵であるチームの3姉妹が繰り出す「三位一体攻撃」というアタック。 トスに3姉妹が
     同時にアタック体勢に入り、誰が打ってくるのかわからず、主人公はレシーブに苦戦する。
     まだまだあるけど、どれも現実味があまりないものだった。

     そんな中で、なぜか「自分にもできるかもしれない」と思ってしまったのが、
     ソ連(その当時はまだソ連は崩壊してなかったのよ)の選手がする『Xトス』というもの。
     飛んできたボールに対して、顔の前で両手を交差させてXのような形を作る。 その状態で
     ボールをトスする(はじく)のだ。 へんなくセのついた、そのボールをアタックすると
     これまた球筋がクネクネと変化してレシーブができない。
     おお、これなら、にゃおにも!! なあんて思っちゃったんだよね。 
     当時の女の子はほとんどがこのアニメを見ていたし、当然、影響される子も多かった。
     休み時間や自由時間にバレーボールをする時なんか、みんなして、木の葉落としだの
     三位一体攻撃だのを練習したものだ(* ̄m ̄) プッ  もちろん、Xトスも流行していて
     誰もがなんとか、このトスをマスターしようと本気になっていたっけ。
     この当時、クラブ活動はバレーボールに女の子の人気が集中したものだ。

     その次にやってきたブームは『エースをねらえ!』だった。 『アタックNo.1』と同じく
     元は少女漫画雑誌に掲載されたものがアニメ化したもの。 こちらはテニスだった。
     愚図でのろまで何をやってもダメ少女が入学した高校のテニスの女王に憧れて
     テニス部に入る。 そこで、だんだんと隠れ持っていた才能を発揮して上達し
     世界へと羽ばたいていく。 『アタックNo.1』と違って、こちらは最初がダメダメな
     女の子が努力をしてのしあがっていくサクセスストーリーだから、みんなの感情移入も
     多くて、これまた学校のクラブ活動ではテニス部が大モテとなったものだ。
     こちらは魔球だなんていう、あり得ない話が出てこなかったのも原因のひとつかもしれない。

     今でも当時の同級生とクラブ活動の話になると、この2つのアニメに影響されたよねぇって
     笑い合うほど。

     その後も、スポ根アニメは話題を呼んだ。 サッカー人気に火をつけた『キャプテン翼』、
     同じくバスケ旋風を起こした『スラムダンク』。 どういうわけか、女の子系のスポ根アニメは
     ほとんど登場していない。 きっと、女の子に人気のあるスポーツがごく限られてるからだろうな。

     この先、どんなスポ根アニメが登場するだろう。
     そして、にゃおの子供もそんな何かに影響されたりするのかな。 楽しみだ(^ ^;

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