アナログレコード

     CDなんて洒落たものがこの世に登場したのはいつの頃だったろう・・・?
     少なくとも、にゃおが20歳すぎ頃までは、世の中の音楽の媒体としては、アナログレコード
     カセットテープが主流だったハズ。 あ、もしかして、最近の若者さんはアナログレコードって
     言葉すら知らないのかしら?(汗)
     あの丸くて黒い物体ですわよ。 レコード針で聞くタイプのヤツ。 え? 見たことない?(-_-メ)
     クラブ(一昔前はディスコ)のDJが、曲に合わせて手でキュッキュッって回してる黒いものが
     あるでしょう? あれのことですよ。

     にゃおも青春時代には、すべてアナログレコードで音楽を聴いておりました。
     針を落とすと、スピーカーから、ジジジ・・・パチパチ・・・なんて、かすかな雑音が聞こえてきて、
     それから音楽が始まるのね。 曲と曲の間も、ジジジ・・・っていう雑音が入って・・・
     今となっては懐かしい、あの雑音も、当時は鬱陶しい邪魔ものでしかなかったなぁ。

     にゃおは、小田和正さまのファンなのだ。 彼がオフコースとしてバンドを組んでいた頃から
     だから、もう20年以上になる。 当然、オフコース時代のアルバムはすべてレコードで
     発売された。 もちろん、レコードを聞くのはレコードプレイヤーで。 レコードには真中に
     ポチって穴が開いてんの。 プレイヤーにも同じように丸い円盤型をしたレコードを
     置くところがあって、真中にはレコードの穴を通すように1センチ程度の高さの棒が突き出てる。
     ここにレコードをセットしてズレないようにして、アームと呼ばれる、先端に針がついたものを
     レコードの上に置くと、針がレコードの溝を引っ掻いて音が出るって仕組み。 ジジジ・・・なんていう
     音は、その溝を引っ掻いた時、溝にくっついている細かな埃などがひっかかって出る音なわけ。
     なるべく雑音が入らないように専用クリーナーで磨いたり、結構、お手入れが大変だったなぁ。
     磨くそばから磨き専用のワイプ布の繊維ゴミがついたりしてね(苦笑)

     ついでに説明しておくと、今で言う、一枚のCDに十曲くらい入ったアルバムっていうのが
     当時で言えばLPレコード。 シングルCDにあたるのがEPレコード。 これは俗に言う
     ドーナツ盤ってやつね。 LPレコードみたいに、真中にポチっと穴が開いてるんじゃなくて
     直径3センチくらいのでかい穴がポッカリと開いてるの。 この形から「ドーナツ」って
     名前がついたんだろうね。 EP盤の穴がでかくてプレイヤーの棒だけでは固定できないから
     専用の固定ツマミみたいなのがあって、それを棒の上にかぶせて、EP盤をセットするの。
     LPもEPも裏表両方に録音してあるから、片面終わったら一々、自分でレコードをひっくり
     返さなくちゃいけなくて面倒だったっけ。

     こんな状態だから、レコードからカセットテープ(当時、MDなんてものもなかったもんね)に
     録音しようと思ったら大変な労力を要しもんよ。 にゃおが持ってたレコードプレーヤーや
     カセットデッキ、ラジオなどがついたコンポってやつは、安くてあまりたくさん機能が
     ついてなかった。 だからスイッチポンで録音なんて出来ない。
     レコードに針を乗せてから、カセットデッキの録音ボタンを押す。 終わりが近づいてきたら
     デッキの前で待機して、A面の曲が終わった時に自分で「止める」ボタンを押すってな具合。
     しかもレコード針ってのはデリケートで、プレーヤーのそばをドタドタ歩いたら針が飛んじゃうのよね。
     にゃお家(実家)は道路わきにあって、そこを頻繁にトラックが通っていた。 ちょうどタイヤが
     通るあたりに何か陥没があるのか、時々、ガタン!!と家が揺れることもある。
     そんな時は即アウト。 針がポンと飛んで音が飛ぶ。 運が悪いと、その衝撃でレコードに
     針で引っ掻き傷をつくってしまう。 浅い傷ならあまり影響がないけど、深い傷だと
     次に針がそこを通るたびに、バチッっとかジジッなんて聞き苦しいほどの雑音が入ったり
     最悪の場合は音がまるっきり飛んじゃうのよ。 こうなったらもうダメ。 そのレコードは
     その後、ほとんど聞くことがなくなっちゃう。 

     それでも時々、友達から「○○のレコードをダビングして」と頼まれることもあった。
     こんな時は大変。 音が飛ぶところをいかに修正するかが大問題。 そこで登場するのが
     100円玉と50円玉。 針のついてる部分は少し平べったくなってるからそこに100円玉を
     乗せる。 すると硬貨の重さで針が飛びにくくなる。 傷の深さによって、100円玉1枚で
     O,Kの時もあるし、2枚の時もある。 2枚だとちょっと重すぎて回転が悪いかなって
     時は100円玉と50円玉を組み合わせたり(爆)  これを何度か繰り返して、大丈夫だって
     わかったらいよいよ本番ダビング。 面倒臭かったけど、ダビングされたテープを聞いて
     音飛びがあったなんて少しもわからなくらいに修正できてた時なんか、自画自賛ものだったなぁ(爆)

     その後、CDが幅を利かせ、レコードの需要が落ちることで、レコード針も生産が減少して
     店頭からレコード針が姿を消した時代もあった。 CD買ったってCDプレーヤーがないから
     聞けないにゃおはレコードに頼るしかなかったのだけど、その針すら手に入らなくなるのは
     痛かった。 針も磨耗して先が丸くなると音が悪くなるんだけど、仕方ないからそのまま
     聞いたり、ひとつだけ、いい針を残しておいて、取って置きのレコードを聞く時だけ、その
     針につけかえたり・・・

     今はまた少しレコードが見直されてきて、古いレコードにプレミアがついて売られてたり
     それに対応してレコードプレーヤーも復活してるって話を聞いたこともある。
     実家にある、たくさんのアナログレコード。 中にはあの山口百恵ちゃんのLPレコードだって
     あるんだぞ<(`^´)>エッヘン  ああ、久しぶりに出して聞いてみたいなぁ(^ ^;

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