キミヲワスレナイ・・・

          注意:食前・食中・食後の方は読まないでください<m(__)m>

     小学生の頃は、その地区その地区で、「子供会」があった。 にゃおの地区は田舎だから、
     ほんの10人足らずの会員数だった。 主な活動は廃品回収とクリスマス会、そして春の
     花見だった。 小学生だけでちゃんと班長の他に会計がいて、大人の手をほとんど
     借りることなく運営していたんだよね。 今思うとたいしたもんだと思いません?

     さて、にゃお達の学年は男子2名、女子1名。 もちろん、この女子ってのがにゃおよ。
     自分たちが子供会を仕切る年になり、最初にあるのが花見なのよね。
     それまでは地区の桜の木の下でお弁当を食べる程度だったけど、今年は山へ登ろうと
     いうことになった。 ちょうど手ごろな山が近所にはあって、そこへ登って頂上でお弁当という
     計画だったのだ。

     にゃお達、上級生3人を含めて総勢、たったの7人。 男子4人、女子3人のうちわけ。
     朝、お母さんにお弁当を作ってもらって、リュックにお菓子と水筒と敷物を入れて。 結構、
     ちゃんとした装備で出発した。 道無き道を登ったんだから、その辺、やることが小学生だ。

     頂上へはほどなくついたように思う。 下から見上げると小さな山なのに、山頂から見下ろす
     町並み(ちゅうか村に近いのだけど)は、自分たちがずいぶん高い場所にいるのだという
     感覚を与えた。小春日和で、それはきれいな風景だった。 

     少し早めにお弁当を食べようということになり、7人が輪になってそれぞれの、お弁当を広げる。
     そして、この時、誰もその後に起こる惨劇を予想することは出来ずにいたのだった。

     輪になったうちの一人が、早くに食べ終えた。 彼は、まだみんながお弁当を食べているのに
     「ウンチがしたい」と言い出したのだ。 そりゃあ、自然の摂理には勝てないもんね。
     誰もいけない・・・なんて言うわけない。 ところが・・・ ところがだ・・・ ヤツは何を思ったのか、
     みんなの輪の中心へ入ると、ペロっとおしりを出し、そこへしゃがんだのだ!!
     おい〜〜〜〜 何をしとるんじゃ〜〜〜 (怒)
     ヤツはにゃおの方に振り向いて、ニヤリと笑った。 ニヤリと・・・ 

                  テメェ、ハジメカラ ネラッテタナ・・・

     そしてヤツのおしりからは、春の陽気に誘われるかのように、強烈な香りを放つ物体が
     重力に逆らいきれずに落下した。 きゃ〜 という女子の声、やめえやぁ〜と笑いを
     含んだ男子の声。 そして、ヤツは片頬だけをゆがめるような卑屈な笑いを残し、
     さっさと山を降りて行ったのだった。 輪の中心に物体を放置したままで・・・

     にゃおたち残された者は、食べかけのお弁当にそれ以上、手をつけることが出来ず、
     そのままリュックに仕舞いこむと、逃げるように山を降りた。 後には、にゃおたちが
     確かにそこに居たという証拠だけが残った。 相変わらずの悪臭を放ちながら・・・

     あれから20年以上の年月が流れた。 それでも、あの時のことは鮮明に覚えている。
     ヤツの笑い顔と、アノ物体。 当分は食事をするのが苦痛だったっけ。 
     ちくしょ〜〜〜〜  テメェのせいで、大事な想い出に、文字通り汚点がついたわい!! 
     今はいい大人になって子供もいて、いいパパかもしれんけどな、ぜってぇ、忘れないからな!!
     いつか絶対リベンジしちゃる!! 覚えとけよ〜〜〜(>_<)

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