制服の魔力

     日本人は制服に弱いらしい

     こんな記事を目にして、なるほどぉ〜と唸ってしまった。 確かに・・・
     考えてみると、警察官の制服を着ていたりすると、やましいことがないのにビビってしまったり
     (あれ? ひょっとして自分だけ?)、白衣を着た人を見ると、この人、偉いんだぁ〜などと
     勝手に思ってしまったり。

     ひところ、「コスプレ」が大ブレークしたことがある。 もともとは、お気に入りのアニメキャラクター
     などのスタイルを真似て自己満足するという形だったみたいだけど、風俗界においてはコスプレ
     なるものは一種独特の禁断の世界を象徴していたようだ。 風俗嬢にセーラー服を着せる。 
     ナースの格好をさせる。 スチュワーデス(最近は客室乗務員って言うんだね)の制服を着せる。
     そしてあらぬ妄想とともに自己の欲求を発散させて・・・?  ま、真実のほどはわかんないんだけど・・・

     外側だけを見て、内側もそうに違いないと解釈してしまう。 だから、制服を着て、その職業の
     人になりすましての犯罪も多く成立するのだ。 警察官の制服とソックリな服を着て、警察官
     気分で街の中をパトロールするオジサンがいた。 そのオジサン、街の不良少年少女らに
     善悪をさとして歩くのだという。 下着泥棒も追跡して捕まえたことがあるというのだから驚きだ。
     高校を卒業しても制服を着て街をうろつく「なんちゃって女子高生」を取材した番組を見たこと
     がある。 さすがに20代半ばを過ぎるとどんなに言い張っても、女子高生ではないと見破られるらしい
     けど、大抵の人は信じて疑わないそうだ。 だって、女子高生だから制服を着ている。 これって
     当たり前のことで疑う余地のないことだからね。 もっとも、警察官のフリをするオジサンも、
     「なんちゃって女子高生」の人も犯罪を犯してるわけじゃない。 あくまでもオジサンは若かりし頃の
     警察官になる夢を捨てきれず、せめてもと気分を味わっているだけで、彼女らは女子高生の
     フリをしてる方がモテるからというのが大きな理由だった。

     制服はある意味、その人の本質にかかわらず、その人を固定した観念で見せてしまう。
     だから、逆を言えば、制服に身を包んでいる人は、その制服の持つ意味を十分理解して
     ほしいなと思う。 

     こんな偉そうなことを言ってる自分、実は黒の詰襟の学生服に弱かったりします(* ̄m ̄) プッ

               目次へ     HOME