手

              Q1「あなたは異性のどこを最初に見ますか?」
              A 「顔・足・スタイル全体」
              Q2「あなたは異性のどこに魅力を感じますか?」
              A 「顔・スタイル・笑顔・しぐさ・性格のよさ・話し方・声 などなど」

    どこかの雑誌に載ってたアンケートの一部だ。 やはり男女とも「見かけ」から入るものの、実際に
    好きになるのはそれ以外の要素が大きいらしい。 自分のように顔・・・ブー。 スタイル・・・ブッブーの
    人間にとっては心強いものがあるけど現実的にそれ以外の点でモテた経験もないので
    本当かどうかは疑わしい。
    十数年前から自分にはある嗜好があることに気がついた。 いつの間にかそこに執着している。
    そこに目が行って離れないのだ。
    それは「手」
    特に男性のある種の「手」にとても惹かれる。 大きいのだけれど、すんなり指が長くて手の甲が
    筋張ってて・・・ そういう「手」に出会うと、なんだかドキドキしてしまう。 手の動き一つ一つが
    色っぽく見える。 そうなると、その人の顔だとかスタイルだとかはどうでもよくなってしまう。 
    「手」だけが存在するのだ。
    私の愛する小田和正さま。 彼はピアノを弾く。 ピアニスト=しなやかな手だと思っていた頃は、
    彼の手をあれこれと想像しては心ときめいたものだった。 想像の中のしなやかで長い指先が
    奏でるメロディーは彼をより素敵な人に思わせた。
    けれど・・・
    「ピアニストは毎日の過酷な練習で指は太くふしくれだっている」
    そんな話を聞いた。 まさか・・・彼の指が太くふしくれだっている? それは自分の中では
    許されないことだった。 そして実際に映像に映し出された彼の指先を見た時に、自分の中の
    小田和正は一度、瓦解した。 確かにその指は想像のものとは懸け離れた、たくましいものだった。 
    彼の音楽へ対する愛は変わらなかったけれど、彼個人へ対する愛は一気に冷めた。 
    小田さんにとっては実に迷惑な話である。
    今までに、自分の条件を満たす「手」を持った人物には一度しかめぐり逢っていない。 
    その頃は自分にそんな嗜好があるなんて気がついていなかった。 気がついていたら、もっとよく
    その「手」を観賞したのに・・・残念でならない。
    でも数年前に出会ったのだ。 まさに理想の「手」の持ち主に。 何度見ても、どんな角度から見ても、
    どんなしぐさをしても、それは理想の「手」の条件からはみ出なかった。 なんてことだろう。 その人は
    もうずいぶん前(たぶん20年くらい)から知っていたのに、その「手」に気がつかなかったなんて・・・ 
    その人は芸能人。 テレビでの露出も多い。 必ずその人の出るテレビは見るようになった。 
    何気なく見ているけれど、その人が手を動かすと、ハッとそちらへ目が移る。
    ああ、あの「手」をずっと眺めていたいな。 自分だけのために飾っておきたいな。 
    この思考は危険かしら?

    え? その芸能人って誰かって? それはとりあえずヒ・ミ・ツ♪

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