苦しいです…。
助けてください…。
誰か…。
祐一さん…。
お姉ちゃん…。
お母さん…。
お父さん…。
私の病気…治ったんじゃなかったんですか?
重たいまぶたをゆっくりと開けます。
目を開けた場所が知っている場所であって欲しいと願いながら。
知っている場所です。
でも…。
私のきらいな場所です。
体には全然力が入りません。
目だけを動かして横を見ると、お母さんがベッドにひれ伏して寝ていました。
そしてやっと気が付くこと。
奇跡は起こってなかった…。
結局私の病気は完治していなかったんですね…。
奇跡は…そう簡単に起こるものじゃあないですよね…。
私はまた目を閉じました。
昨日までの幸せがまるで幻だったかのように…。
奇跡を信じてたあの頃が遠い昔のように…。
次に目を覚ました時…。
私の横に祐一さんが居てくれることを願いながら……。
そんな…。
淋しくて…。
孤独で…。
とても静かな夜でした……。