初のFateSSにして失敗作……(ぉ
凛GooDED後のお話にしてネタばれありなので
注意。まぁ、色々な言い訳は後書きを見てくれ。





「はぁっ!!」
 竹刀がぶつかり合う音が道場に響き渡る。
 聖杯戦争から一年。士郎とセイバーの稽古は
続いていた。
「貰った!!」
 僅か一瞬、セイバーが見せた隙を突き士郎が
打ち込みにかかるが、当然罠であり……
「いいえ、私の勝ちです」
 次の瞬間、士郎は道場の地面に叩きつけられ
喉元には竹刀が突き付けられていた。
「はぁ……この頃は随分と容赦なくなったな」
「かつてに比べればシロウはかなり強くなった。
 あの頃と同じように容赦をしていたら負けて
 いますね」
「そうか。それはそれで、自分が強くなってる
 のを確認できて嬉しいな」
「はい。私もシロウの成長がとても嬉しい」
 嬉しそうな顔で微笑むセイバーを見て士郎は
顔を赤くして少しだけ横を向くと、凛が道場へ
入ってきたのでそのままセイバーも座る。
「どう、セイバー今日も無事に勝ったかしら?」
「勿論です。まだまだシロウには負けるつもり
 はありません」
「そう……士郎がセイバーから一本を取るのは
 まだまだかかりそうね」
 そう言って少しため息をつく。当然と言えば
至極当然の事。だが、士郎には目標がある。
 その目標を達成する為に、セイバーから一本
取りたいのも至極当然の事だろう。
「アーチャー、いえ英霊エミヤの二刀流。どう
 いう経緯でそれに行きついたのかが分かれば
 良いんだけどね」
「こればかりは仕方ありませんね。鍛錬の中で
 何かのきっかけがあったのか、もしくは何か
 出会いがあったのかもしれません」
「考えても仕方ないさ。今は修行あるのみだ」
「まぁ、そうね。分からない以上今はそれし
 かないわね」
「そうですね」
「さっ、続き続き……」
 そう言って立ち上がろうとしたのだが、突然
腹の虫が鳴る音が聞こえた。
「……。そうか、もうそんな時間か」
「そのようね。続きはご飯を食べてからね」
「……」
 念の為、時計を見て時刻を確認すると昼前。
三人にとっては丁度良い時間である。
「シロウ」
 顔を赤くしてセイバーは士郎に呼びかけある
事を問う。
「何だセイバー?」
「私のお腹は時計代わりですか?」
「だって……なぁ」
「今更でしょうに」
「リンまで……私は!!」
「ずっと、この時間になるとお昼にしてたんだ
 から、変えるのは困難って事よ。どうやった
 って身体が覚えちゃってるんだから」
「むっ……そう言われればそうですが」
「つまり諦めろと言う事だ。それじゃ腹を空か
 せているセイバーの為にもご飯を作りますか」
「ええ、お願いね。士郎」
「……」
 まだ言いたい事があるのかセイバーは膨れ面
をしていたが、やはり空腹には勝てないようで
黙って士郎を見送った。
「それで……実際のところはどうなの?」
「士郎の腕前ですか?」
「ええ」
「そうですね。シロウは前に比べれば強くなっ
 た。それは紛れもない事実です」
「でも、まだまだ取れそうにないわね」
「当然です。そう簡単に一本取られたら教えて
 いる私の立場がないです」
「それもそうよね。ふむ。となるとあいつって
 どんな事をしてああまで強くなったのかしら」
 ここで凛がいうあいつとは当然アーチャーの
事である。どの時代かは分からない。遠い未来
において英霊となった士郎。
 当然ながら今の士郎の剣は彼の二刀流を模範
としている。
「本来なら、英霊と比べるのは間違っています
 が。アーチャーの剣術に関しては相当な修練
 を積んだものでした。彼は自己の為ではなく
 多くの人を幸せにする為だけに、そうしたの
 でしょう」
「つまり、士郎もきちんと鍛錬すれば……」
「剣の腕前なら間違いなくそうなるでしょう。
 後は……」
「ああならないように私達がする事ね」
「はい。その通りです」
 彼がああまで変わるのに、どんな事が起きた
のかは永遠に謎のままだ。だけど、過ちを繰り
返させない為に、彼女達も頑張らなければなら
ないのは、紛れもない事実である。
「さて、そろそろ出来てるでしょうから士郎の
 所に行きましょう」
 そうして二人は立ち上がり道場を後にする。
 いつの日か、二人の想い人は未来の自分自身
に追い着き、そして追い抜いて行くだろう。
 その時、彼女達が彼の傍に居るかどうか知れ
ているのは間違いない事である。





後書き

 で、何でこんなの書いているのでしょうかと
自分に小一時間問い詰めたい。とことん問い詰めたい。
 ラスト辺りは士郎がアーチャーを思い出して少々
改めて誓いを心の中で立てるのでもやろうかと思った
のですが。非常に宜しくないので却下。今更だし(ぉ
 まぁ、あれです。ノリと勢いで何の脈絡もなく
SSを書いて失敗するとこうなると……丁度良い例だ(ぉ
 凛GoodED後は題材としては書き易いのだがなぁ。
何をどう間違ったんだろうか。
 まぁ、ひょっとしたら次も書くかもしれません。
 とりあえず、Clover Heart'sの方をさっさと
書き上げろ俺……