「ふう…朝か」



アイズ・ラザフォードの朝はそれなりに早い



しかし、今日はオフの為仕事は無い




「早く起きすぎたな」



隣にはリオが眠っている…
昨夜は激しすぎたな。少し反省をしながらベッドから抜け出す




「ういっす、ラザフォード起きてるか?」
「相変わらずいきなりの来訪だな」
「まぁ、そう言うなよ」



いきなり、玄関からアサヅキが入ってくる…
毎度毎度、いきなりの来訪には困ったものだ



「で、今日は何の用だ」
「いや、ちょっとな…」



いつになくアサヅキの歯切れが悪い…
大抵、こう言う時は…



「ラザフォード!!」
「げ、亮子」



予想通りか…騒がしい朝だ



「ここに、香介が来なかった…っていたぁぁぁぁぁぁ」
「たのむ、ラザフォード助けてくれぇぇぇ」
「……人の朝を騒がしくした罰だ。諦めろ」
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁ」
「今日こそ、買い物に付き合ってもらうからね。じゃあな、ラザフォード」
「ああ、もう来るな」
「出来れば来たくないね」


多少皮肉を込めてさっさと連れ出してもらう…
まぁ、犬猿の仲だが。たまにはこういうのも構わないだろう
どちらにしても、ようやく静かになった



「さて。リオが起きるまでピアノでも弾いておくか…」



仕事があろうが無かろうが…これは常日頃の日課である
昔、無理矢理とはいえピアノを弾かされて以来の…
鍵盤に手を置く。そして、静かにゆっくりとただ、思うままに弾き始める



不意に…ドアが開く。一瞬誰かと思ったが今この家にいるのは自分ともう一人しかいない



「リオ…おはよう」
「おはよう、アイズ君」



ピアノを弾いていた手を止め向き直る


「はぅ…邪魔しちゃった?」
「そんな事は無い…まぁ、これは日課みたいなものだ」
「ふ〜ん。じゃあ、聴かせて。アイズ君のピアノ」
「ああ、構わない…リクエストはあるか?」
「う〜ん。特に無いけど…」
「なら、とりあえずこれでも弾くか…」



自分が書いたある曲の楽譜を取り出しそれを置く…
そして、ゆっくりと弾き始める



「この曲は何て言うの?」
「題名はつけてない…ただ、夜想曲だよ」
「夜想曲…」
「静かな曲…だけど、どこか熱い想いがあるよ…」
「リオに対する想いだな…それは」
「あ、アイズ君…恥ずかしくない?」
「恥ずかしいが…事実だ」
「うん…」



顔を真っ赤にして、リオは返事をしている
恐らく自分もそうだろう。顔が熱い…



「これって、アイズ君が書いた曲なの?」
「ああ…まだ有名でない頃に作った曲。未完成だった曲」
「えっ?」
「例え呪われた存在であっても幸せを求めるのは悪い事か?」
「そんな事ないよ…絶対にそんな事ない!!」
「だから…この曲を完成させた。大切な人リオ。お前に捧げるために」
「アイズ君…」
「指輪の代わりとは言わないが…今の俺にはこれしか無理だ…」
「充分過ぎるよ…嬉しいよ…」



リオが抱きついてくる…それを受け止めて…
ゆっくりと唇を触れ合わせる…



大切な人に捧げる夜想曲…
それは、今君の元に




後書き…

逃走…(ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ)
頼む頼むから見逃せ…

とまぁ、半分は冗談ですが…
衝動的に書いてみたくなった作品…
まぁ、ある漫画家の作品からこれを作り出してみたりしてます(ぉぃ)
もろに影響被ったなこれ(死)

さて、次は何を書きましょうかねぇ…
それでは、またです