《人ハ『ユキ』、ワタシハ… ……………………Awakening 2nd 羽根雪》




…なんだろ…




人間って…なんだろ…





人になって





今は…なんとなくわかる…かな?




…………





やっぱ…わかんないや…






















………………

がさ






さく…さく…さく…さく



「……少し寒いですね…」



!?



さっさっさっ!
がさがさがさ!!



ざく…ざく…ざく…



………





「……あ…」


…………


「…………」





「…ふぅ…やはり私は………運命…ですか…」


………



「いらっしゃい」




「大丈夫…怖くないから…知っているのでしょう?『人』が暖かいって…」

…………




がさ……がさ…


「………おいで…」


………あ………

さく……さく…さくさくさく

「よしよし…雪の上は冷たいけれど…私のひざの上ならいいでしょう?」


………………う…………

「ふふふ…」

ぽん

………あ…………う…?

なでなで


……………あう………

「今日、雪を見たときに…なぜかここに行きたくなったんです…あなたが呼んだのですか?」

なでなで

…あ…う


「あら…?そのリボン…」

あう…あう?

「誰かにもらったんですね…」

あ……………ゆ………う………





「………………………そう…あなた…一度…人間に…」

ゆ………う……

「こういうパターンも…あるんですね…」

い……ち…………う?



「あなた…今…幸せですか?」

あう…?

「人間になって…でも、また元の姿になって…」

あ……………


…………………


すりすり…


「…そうですか…」

にん………げん……

あっ…たか……い……



「!?」

あ…たか…い………

「そう……あなた…まだ少し…」

なでなで

わたし…ま…こ…

「…まこ…さん?」

まこ…と………

「まことさん……いい名前ですね…」

なま…え………?

「私?…私は…み・し・お、です」

み…し…お…

みし…お…
みしお…

「そうです、みしおですよ…ふふふ」

みしおー
すりすり

「ふふふふふ…本当に…またこんな景色を見ることになるとは…おもいませんでした…」

みしお?

「…どうしました?まこと…」

みしお…ないてる…よ?

ぽた…

きゃん!

「え……あ…ごめんなさい……なぜでしょうね…」

ごしごし


「きっと…朝日が目に染みたんですよ。」

ふふ…ゆういちとおなじこといってる…

「ゆういち?」

うん…むかし…まことといっしょにいてくれたひと…

ついさいきんまでいっしょにいたひと…


………だいぶ…おもいだせてきた…みたい…


「そう…そのゆういちさんが…あなたの大事な…人になってまで会いたかった人なんですね…」

うん!

でも…

「いいんです…なにも言わなくても…」

とさ…


みしおー?


「いえ…ただ寝転がっただけですよ…」

てててててて
ぺろぺろ

「あんっ!顔をなめないでください…」

ゆういちはよろこんでくれたよ?

「いや…じゃ、ないんですけどね…涙…でてますから…」

そう?

「ええ…」

……

「この雪…なぜか…心に染みてきます…やさしすぎます…」

ぎゅ…

ぽん

きゃん!
もー、なにするのよーみしお!

「いえ、まことの頭に雪の帽子…似合うかなと思って…ね…ふふふ」

くー!
しかえししてやるぅ!

しゃっしゃ!

「きゃっ!…もう…」

ふふふー、まことのかちだよぉ

「はいはい、負けましたよまことには…」

へっへー



「…………まこと…もう一度…聞いて良いですか?」

ん?なになに?

「あなた…本当に幸せですか?」

うーん

「記憶も…心も…『人間』なのに…その姿のまま…なのですよ?」

うん

「せめて記憶がなければ…」

ちがうよぉ…

「え?」

まことはね、まことだったからいまもまことなの。
まことじゃなかったらまことじゃないんだよぉ。

「…………えーと…」

あうぅ…わかんなくなっちゃった…






わたしは…『さわたりまこと』だから、そうおもっていられるから、まことなんだよ。






「…そうですね…なんとなく…わかる気がします…」

みしおー
すりすり

「はいはい……あ、そろそろ帰らないと…学校に遅刻してしまいます…」

もういっちゃうの?

「ええ……」

また……あそんでくれる?

「…………」

…みしお…?

「……………」



みしお…いやなの…?

「………いえ…そうですね…また来ますよ。とりあえずは…今日の夕方にでも」

みしおー!!

「きゃん!飛びつかないでください…びっくりしてしまいます…」

また…すてられちゃうって…おもっちゃったよぉ…

「……大丈夫ですから…きっと…この姿なら…ずっと友達になってあげられますよ。」

ほんとー?

「ええ、私がうそついたこと、ありましたか?」

そんなにながくつきあってないよぉ…

「ふふふふ、冗談ですよ。………私を信じますか?」

うん!

「あら…即断ですね…これは期待に応えないといけませんね…」




「さぁ、また今日の夕方にきますからね」

うん!まってる!


「じゃあ、またです。まこと…」


またねーみしおー






みしお…いっちゃった…


ゆきがつれてきてくれたまことのともだち…


ゆういち………どうしてるかな……






さ・わ・た・り・ま・こ・と…






うん!これで『まこと』は『まこと』でいられる!!



さぁ、みしおがくるまでなにしてあそぼうかな…………























































                             ………だって、ヒトなんだから………








fin

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あう…真琴ぉ(涙)
というわけで、真琴編…意外と早く出来ました。
構想が最高に難しかったけど…(汗)

真琴に希望…見ることができただろうか?
かなり不安ではあるが…

さぁ、これを…見たいといってくれたジョーカーさんに捧げます。
このぐらいのものしか出来ませんが、受け取ってくださいな…

では、また…



…………これでss掲示板がいつ復活してもおっけー!(笑)

<ジョーカーのコメント>

 

あう、このSS・・・。主星さんに頼んでもらったSSですが・・・。

とても良いお話だと思います。美汐と真琴・・・。妖狐と人間。

真琴は、記憶を持っているけど・・・。姿は・・・。それでも彼女は

自分自身の存在を確立した・・・。自分が自分でいるために・・・。

ふう・・・。良いお話でした・・・。しかも、多少コメントでないな。

もう一度読み直してみるとするか・・・。