甘枝りりとMissYのかしまし映画雑談 Vol.3

差出人:MissY <rocknroll@104.net>                    宛先:甘枝りり <nasusu@do.enjoy.ne.jp>

件名:ネット恋愛の映画『(ハル)』                        送信日:2002年5月1日(水)

■ネット恋愛の映画『(ハル)』

甘枝さんへ

こんにちは、MissYです。
初デートで観た映画が『死霊のはらわた2』! そりゃまた強烈な......。でも小5で初デートってのもオマセですな。私なんて初デートそのものが高3の冬でした。それも、初詣のあとお好み焼き屋に寄って、お好み焼きを焼く私の手元があまりにおぼつかなく、相手ばかりか隣のボックス席のカップルまでが失笑していたという悲しい想い出付きです。とほほ〜。

映画でデートっていうと、更にその数年後。ちなみに見た映画は『家族ゲーム』(1983年・森田芳光監督)でした。今思えばなんだってこんな小難しい映画を.....(苦笑)。それはですね、その好きな男子が当時「松田優作かぶれ」だったのです。彼は髪型まで「探偵物語」の爆発アフロへアにしていました。彼の場合、松田優作とは似ても似つかない、どっちかっつーと「笑福亭鶴瓶?!」って感じでしたが。(当時は笑福亭鶴瓶も爆発アフロへアだったのです。今の鶴瓶さんからは想像もつかないでしょうが。)まぁそれはさておき。話題作ではあったけど地味そうな『家族ゲーム』、私の住む街では上映されないだろうと思っていたら、すごい町はずれの映画館でトートツに封切りになったのです。で、その日私は夕刊を見ながら「あっ、『家族ゲーム』今日から若松東宝で始まるんだ〜、ふーん」と聞こえよがしにつぶやいたのでした。ふふふ。策略家ですな。それで「ええっ?! あの映画、こっちであるの?! 行こう行こう、今夜行こう!」ってことで、私の読み通りの展開でした。でも映画の内容は私には全然理解出来ませんでしたねー。 そもそも、私はその頃まで特に映画ファンではなかったんだけど、その男子と仲良くなってから映画に頻繁に行くようになったのですよ。(その人が映画好きだったんですね。)そして、その男子にフラレてからも私には映画に行く習慣だけが残った、という訳で。私が映画にハマった、実は哀しい(?!)いきさつでした。

さて。森田芳光監督といえば、私にとっては当たりはずれの激しい監督。当たりのほうでは、『(ハル)』(1995年)かな。深津絵里が主演の、パソコン通信で知り合う男女のお話です。サラリーマンの青年(内田聖陽)が、「ハル」というハンドルネームでパソコン通信の映画フォーラムにアクセスして、「ほし」という名前でアクセスしていた人物(深津絵里)と知り合うんですが、最初、「ほし」は自分を男と偽ってフォーラムに参加していて、二人はお互いにパソ通を通じてバーチャルな世界で仲良くなっていくのだけど......というお話。「終わりが始まり」って感じのエンディングが洒落ていてイイ映画です。邦画なのに、パソ通の「書き込み」文字がズラーッとスクリーンに写るので、まるで洋画並みに字幕を目で追うという、不思議な映画でした。その文字のバックに二人の本来の日常での様子が映像で映されたり、街を行き交う人々の映像が映されたりという、なかなか凝った作品でした。(でも、公開当時は「邦画なのに字幕を目で追うなんてメンドくさい!」と拒否反応を起こした人も多かったようです。)甘枝さんは、この映画、観ましたか?!
この映画を観た当時は、私はまだパソコン買ってなかったし、まさか数年後に自分がパソコンを買うとは思ってなかったのですが。どっちかというと、観た当時よりは後日ビデオで見直してから、じーんと来た作品です。ちなみに、この映画は私は試写会
で映画友達と一緒に観たのですが、私は「深津ちゃん可愛かったなー」程度の感想で、連れの友達はすごく感動して涙ぐんでいて私にも「パソコン買ったら?」と強く薦めてましたね。つい先日、共通の知人から、その人がパソコンで知り合った人と結婚したと聞いて、突然『(ハル)』を一緒に観たときのことを思い出し「......ナルホドね」と納得した私でした。納得したというのは、なんていうか、あれこれ思い返すと、その人は「ネット恋愛に向いていた人だったんだなー」と思ったからです。
私は「ネット恋愛」に関しては肯定も否定もしないけど「向き不向きがあるだろうなー」と思うのでした。私が「ネット恋愛に向いている」と思うのは「言葉で勝負出来る人」「行間から気持ちを読みとる人」「想像力がたくましい人」「長期戦に耐えられる、気が長い人」といったところ。そして私は、どうやら「不向きなタイプ」だと、やっと悟りました、つい最近。だって私は策略家だから(苦笑)、相手に直に言葉を投げて、そのリアクションで次の一手を考えるタイプ。バーチャルな世界は「白か黒かハッキリしてよ!」の「せっかちで現実的な私」には、圧倒的に不向きのようです。もっと早く気づけば良かったよ〜、とほほ。でも、幸い、ネット友達には恵まれているからイイんです。それは恋愛と違って「急がない」からでしょうかねぇ?! あと、友達というスタンスだと自分もヘンに気取らないからかもしれませんね。てな訳で、今後ともよろしくねー、甘枝さん。

MissY

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