ダージリン急行

<・・THE DARJEELING LIMITED・・〉

2007年アメリカ映画/カラー1時間31分

 

 

【STAFF&Cast/スタッフ&キャスト】

 

監督............................................................ウェス・アンダーソン

制作.....................................ウェス・アンダーソン/ロマン・コッポラ

..............................ジェイソン・シュワルツマン/スコット・ルーディン

&......................................リディア・ディーン・ピルチャーロバート

制作総指揮............................................スティーヴン・レイノルズ

脚本............................................................ウェス・アンダーソン

...................................ロマン・コッポラ/ジェイソン・シュワルツマン

撮影...........................................................ロバート・イェーマン

美術デザイン............................................マーク・フリードバーグ

衣装デザイン...................................................ミレーナ・カノネロ

編集..................................................アンドリュー・ウェイスブラム

音楽監修........................................................ランタル・ポスター

Cast

フランシス・ホイットマン................................オーウェン・ウィルソン

ピーター・ホイットマン..................................エイドリアン・ブロディ

ジャック・ホイットマン............................ジェイソン・シュワルツマン

パトリシア・ホイットマン...........................アンジェリカ・ヒューストン

リタ.....................................................................ママラ・カラン

アリス........................................................カミーラ・ラザフォード

ブレンタン............................................ウォレス・ウォロダースキー

カメオ出演............................ビル・マーレイ&ナタリー・ポートマン

 

 

 

【Nominations&Awards&Music/受賞&ノミネート&音楽】

 

2007年ヴェネチア映画祭金獅子賞ノミネート(ウェス・アンダーソン)

2007年ニューヨーク映画祭、ロンドン映画祭オープニング&クロージング上映

第20回東京国際映画祭特別招待作品。

日本公開は2008年3月8日から。

 

 

ウェス・アンダーソン監督は、劇中の音楽の起用にも特徴のある優れた監督で

アカデミー脚本賞にノミネートされた『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でも

ビートルズの名曲「ヘイ・ジュード」や

ラヴェルの「弦楽四重奏曲」を使用していましたが

今回もThe Kinksの’This Time Tomorrow’’Storenger’に混じって

フランスの作曲家、ドビュッシーの「月の光」

エンドロールではシャンソン「オー・シャンゼリゼ」も高らかに聴こえてきます。

 

 

なぜ『ダージリン急行』、インド旅行をテーマにした話にシャンソンなのか?は

監督自身がフランス・パリが好きと言う理由もあるのですが

本作品の前に上映される短編映画『ホテル・シュヴァリエ』の舞台がパリ

と、この2作の映画は連携しているからです。

因みに、『ホテル・シュヴァリエ』で主役のナタリー・ポートマンはワンカットのみの出演。

どこに出てくるのか?是非自分の目で確かめて下さい。

ほんのワンシーンなので見逃さないようにvv

 

 

尚、このReviewページのMIDIは

劇中3人のホイットマン兄弟がインド旅行の道中、列車から降ろされ

野宿するはめになるワンシーンでとても印象的に聴こえて来る

ドビュッシー作曲’ベルガマスク組曲’より「月の光」を使用しました。

 

 

 

【Story&Outline&Impression/映画ストーリー&概要&私的感想】

 

――異色鬼才、ウェス・アンダーソンの

極彩色あふれるスピリチュアルな世界に浸る――

 

 

父の死を切欠に絶交状態だったホイットマン兄弟

長男フランシスの呼びかけで、3人はインドを横断する旅に出る。

父の葬儀にも顔を見せず

インドの果て、ヒマラヤの奥地に居るという

母パトリシアを訪ねたいと言う目的もあった。

 

そんな複雑な思いが交錯する中

3人は数々のドタバタ騒動に巻き込まれながらも

ダージリン急行なる列車に乗って、悠々たるインドを旅する…

車窓から眺める、スピリチュアルな風景とエスニックな空気

やがて、3人の心の溝はゆっくりゆっくりと埋められていく…

 

 

………………………………………………

 

 

2001年の『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でアカデミー脚本賞にノミネートされて以来

一際その異彩ぶりが注目されているウェス・アンダーソン監督の最新作です。

 

 

上記にも記したように、この『ダージリン急行』上映前にプロローグとして

13分間の短編映画『ホテル・シュヴァリエ』も同時上映されます。

『ダージリン急行』でジャックを演じるジェイソン・シュワルツマンと

同じく本作でカメオ出演しているナタリー・ポートマン(別れた恋人役)とのお話です。

フランス・パリのホテルの一室を舞台にした13分弱のコミカルなショートStoryですが

パリの豪華ホテルを映し出すカメラアングルも秀逸な

これもとても素晴らしい作品です。

これによってその後に上映される『ダージリン急行』がより、その輝きを増しています。

 

 

ウェス・アンダーソンの過去作品がそうであるように本作品も

崩壊してしまった「家族の絆と愛」や「兄弟親子の絆や愛」を

再び再構築していく物語ではあるのですが

今回はそれを《インド旅行》というスピリチュアルに溢れたロケーションに展開していく所が

本当にミソで!素晴らしいのです。

 

又、アンダーソン監督は脚本も手掛ける職人肌の監督なので

その描き出す世界は本当に独特です。

でもただ、その独特の世界観に付いていけない人もいます。

そう言った意味では好き嫌いの分かれる監督だとも思います。

全編をつらぬく何とも言えないあの微妙な雰囲気…

そう、彼の作品を好きで知っている人なら分かると思いますが、、、

所謂あの’まったり感’やユーモアセンスに充ちた’ゆる〜い会話’です。

でもしかし、何故かそれが少しも押し付けがましく感じない’人生観や死生観’と合間ってか

不思議と私的にはとても心に添ってくるのです。

なので本作も公開と鑑賞がとても楽しみでした。

 

 

………………………………………………

 

 

…――いつの世も、生と死は隣りあわせで微笑んでいる――…

 

出演者は、3男ジャックを演じるジェイソン・シュワルツマンも素晴らしいのですが

(彼は「マリー・アントワネット」ではルイ16世を演じてました)

長男フランシスを演じるアンダーソン映画の常連、オーウェン・ウィルソンも素晴らしいです。

彼がオートバイの事故で顔面包帯だらけで演技する様は可笑しくも見事です。

それから、アンダーソン映画初出演のオスカー俳優エイドリアン・ブロディ

その余りにドンピシャの適役で、彼がこれ程コメディ演技が上手だったとは。。。

と驚かされました。必見!

 

 

3兄弟の母親役を

これもアンダーソン映画の常連、名女優アンジェリカ・ヒューストンが演じてます。

出演シーンは終盤になってから、ようやく数シーンのみですが

何時もながらの存在感で流石です。

 

 

そして、大注目のナタリー・ポートマン。

彼女は本作の前に上映の短編『ホテル・シュヴァリエ』

オスカー女優に相応しい体当たりで大胆なシーンも披露していますが

最近の活躍ぶり(『マイ・ブルーベリー・ナイツ』もそうでしたが)には本当に目を見張ります。

スカーレット・ヨハンソン共演の作品(アン・ブーリン役)も含め

これからの活躍が凄く楽しみな女優の一人。

 

その他の出演者

ビル・マーレイも出演シーンは少ないですが、彼らしい良い味を出しています。

又、映画のもう一人の主役

ヴィトンの’マーク・ジェイコブス特注のカラフルな10個の旅行バッグ’にも注目。

エンディングでの、そのバッグの行方?も気になりますvv

 

 

この映画は

エスニック&カラフルな極彩色溢れた’ダージリン急行列車’そのものが本当に素敵で

あんな列車に乗って思う存分インドを旅してみたい〜と思わせる映画です。

インドと言うスピリチュアルな舞台を背景に

主人公達と一緒に観客もその「癒しと再生の旅」に参加する作品。

エンドロールで「オー・シャンゼリゼ」を耳にしながら

列車がインドの暮れ行く田園風景の中を

果てしなく走り揺られていくシーンを見ていたら…何故か涙が溢れました。。。

ああ、映画が終わってほしくない…!そんな激しい不思議な郷愁にかられました。

貴方も、そんなノスタルジー溢れるスピリチュアルで奇妙な心の旅

愉快で切ない、インド旅行を是非!

 

 

 

 

 

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