2003年3月14日
核開発計画についてのBBCの番組にイスラエルが抗議を検討中

シャロン・サデ  ハァレツ特派員

ロンドン発:
BBCが「イスラエルの秘密兵器」と名づけた同国の核開発計画についての国営番組を日曜日に放映した後、イスラエルは強く抗議することを検討している。

伝えられる所によると、その番組はイスラエルとイラクの非通常兵器に関して、国際社会の「二重基準」を検証するものとされている。

番組は、イスラエル軍が2001年2月にパレスチナ人に対して何らかの未確認の化学兵器を使用したと主張しているという。また番組は、非通常兵器の開発を覆い隠そうとするイスラエルの努力に焦点をあてている。とりわけ、モルデハイ・バヌヌ、彼はディモナでのイスラエルの核開発計画についての情報を英国紙に渡し18年の懲役刑を受けているが、彼とイツハク・ヨアフ准将(予備役)の裁判に言及している。イツハクの場合、1つはフィクションでもう1つは回顧録である2つの本の未発表原稿を、許可を受けていない人々に見せたという咎で有罪を宣告された。

プロデューサーたちは、過去に作業の結果、病気になったと主張していたディモナの原子炉の元労働者に面会しようと試みた。しかし、番組によるとシン・ベット(訳注:シャベクとも呼ばれるイスラエルの秘密警察)に脅されているからという理由で、彼らはインタビューを拒絶したという。

この番組で元首相のシモン・ペレスがインタビューを受けたが、彼はイスラエルとイラクを比較することを拒否した。しかし、核兵器計画を隠そうとするイスラエルの努力についての質問を避けていることは明白だった。

BBCのスポークスマンは次のように述べている。「番組はバヌヌのケースで持ち上がった背景とは対照をなした形で制作されており、国際社会、特に米国の二重基準を検証しようとするもので、イラクと比較したイスラエルの非通常兵器計画に関連しているのです」

スポークスマンはこの番組が政治的理由で制作されたのではないとした。国防省はこの番組についてのコメントを拒否したが、コメントを得るための努力は依然なされていると、彼は述べている。

イスラエル大使館は次のように述べている。「プロデューサーたちは外務省あるいはイスラエル国防軍の事務所に反応を尋ねたりしなかった。番組が放送された後、我々は答えるだろう」と。

http://www.haaretzdaily.com/hasen/pages/ShArt.jhtml?itemNo=273068&sw=BBC