支援者と友人の皆様、

東エルサレムからレポートをお送りしてから随分になります。まず私の状況ですが、相変わらず何も変わってはおりません。唯一伝えられる事は、私が以前、御報告した現行の全ての訴訟のうち、ほとんどが延期の状態だということです。

今のニュースをお伝えします。私が受けている制限に対する最高裁への上訴についてですが、これが3回目です。法廷での聴聞会が2006年9月6日にあり、11月2日にも続けられ、私が相変わらず海外メディアと話をしていると、イスラエルの治安警察官が1時間、非公開の法廷で証言しました。11月21日、最高裁の女性裁判長であるベイニッシュは私の訴えを斥けました。

11月20日、新たな告発の尋問のためテルアビブに来るようにと電話をかけてきた刑事が、新しい証拠を提出しました。私は弁護士と相談し、刑事にテルアビブには行かないし貴方がエルサレムに来れば、と言って拒否しました。11月22日、この刑事は電話をかけてきて、私がテルアビブに行かないのなら逮捕するぞと言いました。私はテルアビブには行けないと言いました。現在、私はいつでも逮捕されるおそれがあります。これは、捜査官の背後にいるイスラエルのシャバク(訳注:シンベトともいう)やモサドが私に対し新たな起訴を望んでいることを意味しているのでしょう。なぜなら、現在行われている裁判が彼らにとっては、はかばかしくないからです。

11月24日(金)に、私と弁護士とセント・ジョージ教会司教のジェリー・レビンは、私に対する訴訟のため出廷しました。法廷では、私の弁護士がイスラエル国防軍中央管区司令官のヤイール・ナヴェー少将に尋問しました。彼は質問に答え、「エルサレム平和裁判所」で証言しました。私の弁護士は、彼の証言からとても大事な幾つかの事実を明るみにすることに成功しました。

1、この軍司令官も全ての秘密を見ることを許されてはいません。その秘密とは、私が知っているはずだという制限を私に加えることで、彼が保護を命じられているものです。ですから、彼は何を保護するのかも知らずに制限命令を出し、また彼は盲目的に命令に従っていて、モサドとシンベトは私をただ罰する目的でその権威を利用したのです。

2、彼は、私がどこで一般の外国人と話そうとも罪ではないと証言しました。

3、彼は、何についても私はイスラエル市民に自由に話をすることが出来るし、私が彼らに何を話しても自分の関心事ではないと証言しました。これらのイスラエル人たちはこの情報をどの外国人にも伝えることが出来るのです。裁判官にとって、なぜこのような二分法が外国人とイスラエル人の間にあるのか理解しがたいものでした。それは秘密厳守ではなく、他に何かがあるということを意味します。

昨日法廷で明らかになったのは、我々がピーター・ホーナムを証言に立たせたいことですが、政府職員は、彼はイスラエル国内を自由に行き来できないと決めています。彼が望むのであれば、行先を報告しなければなりません。ピーター・ホーナムはこれらの命令に関して闘っている人物を助けるために行くのだから、という理由でそのような指図を拒否しました。1週間後に私の弁護士と検察側弁護人は、この問題をどのように解決するかの決定をします。裁判官はビデオ会議を提案しました。ピーターが法廷に出向かなくても証言を受け入れると検察官は述べました。私はピーター・ホーナムに来てほしくなければ、BBCとのインタビューに関する告訴は取り下げろと言いました。

また別の法廷で起きている事は、「馬鹿なアハロノト」紙(訳注:正しくは「イディオト・アハロノト紙」Yedioth Ahronothであるが、わざとバヌヌ氏はこう書いたようだ)に対する訴訟
で12月6日に審問が行われます。これは自分の事に関して嘘の公表をしたため、その新聞記事の損害賠償を私が支払うべきという裁判官の判決に対して私が提起した訴訟です。

罰金は約10,000ドル(訳注:約117万円)です。これらがここでの私の生活における最も重要な出来事です。新たな展開がありましたら、またお知らせいたします。

バヌヌ・モルデハイ・ジョン・クロスマン



原文は↓
http://www.serve.com/vanunu/20061125vmjc.html