200439
ハァレツ紙

マズズ:バヌヌは国家の安全にとって大いに危険

ギデオン・アロン、ハァレツ記者

検事総長、メナヘム・マズズは昨日、核の内部告発者であるモルデハイ・バヌヌの釈放は、「国家の安全に大いなる危険をもたらすだろう」と述べた。

18年の懲役の後、421日に釈放されるバヌヌに課されるかもしれない制限の可能性を論ずるために招集されたクネセット(訳注:イスラエルの国会)の憲法・司法委員会の会合で、マズズはこの件に関する自らの立場を表明した。防衛施設の人々によって提供された情報の評価を基礎にしていると、マズズは述べた。

首相官邸で224日に行なわれたバヌヌ釈放に関する会合で、マズズはバヌヌを釈放後、行政拘禁することに反対していたことを認めた。

イスラエルの核の秘密について追加的に情報を発表するというバヌヌのかねてからの意図が実行されるのを防ぐためには、彼に対して確実な制限が加えられるべきであると、マズズは述べた。

釈放後、バヌヌに対してどのような制限が加えられるかを詳らかにすることを、検事総長は拒否した。しかし、依然として持っている更なる核の秘密を公表するという具体的な意図が述べられている過去18年間獄中からバヌヌが送った手紙に、懸念が由来していると、検事総長は述べた。

既に論じられた制限の可能性の中には、バヌヌのパスポートを発給しないことがある。そのような措置は彼の海外渡航を妨げることになる。

国防省治安部長であるヤヒル・ホレフは、バヌヌがディモナの核施設において重要な国家機密にかかわる立場で10ヶ月間勤務していたことを述べた。また彼は、獄中から書かれたバヌヌの全ての手紙の中に、釈放後、イスラエルを離れて、イスラエルを害するために持っている情報を全て公にするという意図が表れていることを付け加えた。ホレフは既述のバヌヌの意図は彼と面接した精神科医によって確認されたと述べた。

「まるで我々が国家の悪人であるかのように、全ての批判が我々に向けられている」とホレフは、彼にとっては珍しい公的声明の中で述べた。

国防省と国家検察庁の職員とモルデハイの兄弟であるメイヤー・バヌヌは、クネセットの委員会に出席した。

委員会の議長であるクネセット議員のマイケル・エイタン(リクード)は、会合を設ける決定をした理由を次のように述べた。つまり、安全の必要性と人道的、市民的権利の間の適切なバランスについての公開議論をイスラエルが許可できるものと、彼は確信したからであると。

エイタンはメディアが委員会の会合を録音、撮影することを禁じる決定をした。それは、さもないと来られない一定の人々が参加することを認めるためだ、という理由である。例えば、ホレフは、録音もしくは撮影がない場合のみ、委員会に出るだろうと述べている。

また、この会合を起こしたクネセット議員のゼハバ・ガルオン(メレツ)は、防衛施設の代表と国家の検事から、一体どのような考えでバヌヌに制限を加えようとしているのかを聴きたいと述べている。

メイヤー・バヌヌは、彼の兄は投獄された18年間、メディアもしくは国家機関と話すことも許されなかったと述べ、この件で公にされた全てのことは国防省から出てきたものだと述べた。

「どうして彼に話させないのか? 閉じられたドアの後ろにいる彼に、クネセットの憲法委員会で話させてくれ」とメイヤー・バヌヌは述べた。彼はまた、兄は知っている全てのことは既に報道機関に話しており、イスラエルの核の秘密について追加的な情報は一切持っていない、と付け加えた。

メイヤー・バヌヌによると、彼の兄が獄中でどのように尋問され、どのように扱われたのかを述べることで引き起こす可能性のあるダメージを理由にして、防衛施設側が釈放に反対しているとのことである。

http://www.haaretz.com/hasen/spages/402946.html