| リョウU(桜文鳥・メス) |
先代の文鳥、リョウが死んで、しばらくしてからのこと、誰ともなしに、また鳥を飼おうと いうことになった。 かわいそうな死なせ方をしたからという、わけのわからない 理由だったけど、今度はにゃおが以前リョウを買ったペットショップへ出向き 同じ桜文鳥をもとめたのだった。 その際に前回も文鳥を買ったのだけど オスを・・・と希望したのにメスだったと告げると、店員はもともと鳥は オスメスの区別をつけるのが難しいのだと告げた。 今度こそオスをと希望すると、店員は文鳥がたくさん入った籠の中から 1羽つかみ出して、これはどうですかと聞いてきた。 にゃおとしても できればハンサムボーイがよかったので、いろいろと顔を見比べて 1羽の文鳥を指差した。 店員はそれをつかむとクルリと裏向きにして おしりをめくるようにして見た。 オスですね・・・と言って、小箱に入れてくれた。 今度こそ、オスの文鳥を買ったぞ・・・ もともと、にゃお家には鳥類には同じ名前を付けるという傾向があった。 ひろってきたスズメはどれも必ず「チッチ」と命名されていたこともあって 今回も新しい文鳥は「リョウくん2世」にあっさりと決定した。 今度こそは気をつけて、哀れな最後にはするまい・・・そう心に誓った。 ★ ★ この新しい「リョウくん」は、以前のリョウくんほど、特定の人物に懐くことはなかった。 籠から出してやっても勝手に飛び回ることはするけど、 呼んでもそれに応えて飛んでくるようなこともなく、全体的に 先代のリョウよりもレベルが低いようだった。 鳥にも個性があれば、相性もある。 それは仕方のないことなのだとわかっていても、しばらくは あの人懐こいリョウと比べてしまうことも多かった。 今度のリョウは、あまり愛想のいい鳥ではなかったけど、 なかなか面白い癖を持っていて楽しませてくれた。 羽根を伸ばしてのびのびをする時、なぜか順番が決まっていた。 最初に右側の羽根を広げて足も伸ばしたあと、今度は左側を同じように伸ばす。 そのあとで、今度は両羽を上に持ち上げるようにする(人間が両肩を ぐっと後ろへ引くような格好)のだけど、その時に必ず微かに「ピッ」と声が漏れるのだ。 まるで人間が気持ちよい時に思わず「う〜ん」と言ってしまうような、そんな感じ。 右を伸ばして、「ピッ」、左を伸ばして「ピッ」、最後に両羽を後ろへ 伸ばして少し溜めたような感じで「・・・ピッ」 これが毎回必ず同じ順番で規則正しく繰り返される。 人間でも 靴を履く時は必ず左足から・・・というような癖があるけれど 鳥にもあるんだねぇ・・・なんてみんなで笑ったものだった。 |