2002年 師走の乱 10

     水管が取り替えられた。 
     主人がじっちゃんと交代して、水管の回りの空間に赤土を水でこねたものを塗りこめていく
     なんとか、水管が壁の中に隠れるくらいに塗ることができて、主人も胸をなでおろす。
     今度は洗面台を元に戻す作業。 じっちゃんがひとりで洗面台を戻し、主人と2人で上部の
     鏡の部分を据え付ける。 このあと、またネジで鏡の部分を固定しなくてはいけないのだけど
     元々、使ってあったネジは鉄ネジだったらしく、ネジ部分が錆びていたので、じっちゃんの
     手持ちのステンレスネジに取り替えることになった。 鏡の部分を据え付ける前に、
     じっちゃんが道具箱の中からネジを選び始めた。 主人も一緒に覗き込んであれこれと
     注文をつけている。 ほどよい長さで、ほどよい太さのものを4本。  いざ、4本同じ物を
     そろえようとすると難しいもので、なかなか決まらない。 そのうち、じっちゃんが、これなら
     いいでしょう?と1本のネジを取り上げた。

     主人:「それ? でか過ぎるんじゃないん?」
     じっちゃん:「大丈夫よ」
     主人:「でも裏の壁に突き抜けんかね?」
     じっちゃん:「それじゃ、他のにする?」
     主人:「・・・(道具箱を探しながら)適当なんがないよねぇ・・・ それじゃ、それでやって」

     にゃおも見たけど、ずいぶんと長いネジだった。 4〜5センチはあるんじゃないかな。
     裏の壁に本当に突き抜けないのかな? 壁の厚さってそんなにあるものだっけ?
     かすかな不安がよぎる中、電動ドリルでじっちゃんがネジを入れる。

     じっちゃん:「ご主人、裏、大丈夫かちょっと見てみて」

     洗面所の裏はちょうど2階に上がる階段の壁になる。 主人が見に行く。

     主人:「大丈夫、出てないわ」
     じっちゃん:「でしょう?(^ ^;」

     こうして洗面台は元通りに固定された。

     さて、ここからようやく本来の取り付け作業に戻れるのだ。 ひどい回り道だったなぁ。
     これでもう洗面所は終われるね。 にゃおは、一時的に取り外された排水管をこの際だからと
     綺麗に掃除しながら、じっちゃんの作業を待った。 綺麗にするって言っても、ポンプの
     電源が抜いてあって水が出ないんだから、さっき水を拭いた雑巾を絞ったものを使って
     拭くくらいしかできなかったけどね(笑) 
     洗面所は台所に接するような形であるから、じっちゃんが作業する間、洗面所への扉が
     開いたままになっている。 水の噴出で濡れた床を少しでも乾かすために、風呂場への
     扉を開けたまま。 さらに風呂場の窓も湿気抜きに開けてあるから、雪降る外の冷たい風が
     入ってくることになる。 作業するじっちゃんも寒いだろうけど、にゃおも寒いぞぉ。 
     何もなければコタツに入って待っていられるけど、こんなことになってちゃあ、後片付けに
     忙しくて座れやしない。

     それにしても、主人がいてくれて助かったよ。 最初は10時に来る予定だったじっちゃん。
     予定通りに来てたら主人は歯医者でいなかった。 そしたら、主人のいない間に
     この水管トラブルが発生したわけで、にゃおひとりだったら、じっちゃんの手伝いをして
     洗面台を支えるとか、持つなんてできなかったもん。 不幸中の幸いってのはこのことね。

     しばらくして・・・

     じっちゃん:「出来ました」

     じっちゃんが洗面台の下から体を起こした。 出来た? ついに? ああ♪
     時計を見るにゃお。 時刻は15時。 水栓の取り付けだけで2時間半近くもかかったの?
     今度は換気扇の番ね。 C= ( ̄ー ̄;;) ふぅ〜

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