2002年 師走の乱 4
確か、業者の人が下見に来るって言わなかった?
このじっちゃん、ごく普通のスラックスにセーター姿。 乗ってきた車は軽トラ。 どう見ても
近所のおっちゃんが、用事で来たっていう雰囲気。 業者=作業服姿をイメージしていたから
ちょっと拍子抜けがしちゃったよ。 だけど小脇にカタログを抱えてるからやっぱりそうなんだろうな。
「どこから見ましょうか?」と、じっちゃんが言うので、にゃおはまず、洗面所に案内した。
今ついている『混合水栓』を『シングルレバー式』のものに替えたいと言うと、付け替えには
問題がないのであとは品物を選ぶだけだとカタログを開いて見せた。 どうやら、にゃお家に
付けられるタイプのものは1種類しかないみたい。 側にいた主人が、あれこれと付け方や
自分なりに疑問に思うことを質問し始める。 その中で、値段がカタログ記載のものの
20%引きになるという話が聞こえた。 素早くさっき見た値段から20%引いてみるにゃお(笑)
主人が「それじゃ、それでいいよ」と言ったことで、洗面所はO,Kとなった。
次に台所の換気扇。 フードを外してちゃんとした枠のサイズが測れるようにしておいた。
じっちゃんはそこにメジャーを当てて測りサイズを確認した。 ホームセンターで男性店員と
話した時と同じで、チラシに載っていた商品のワンサイズ下のものでちゃんと付くとのことだった。
そして最後にトイレ。
じっちゃんは便座を上げ、いろいろと確認をしているようだった。
チラシに載っているウォシュレットが付くかどうかをもう一度聞いてみる。
じっちゃん:「つきますよ。 ただこの(チラシの)商品はお宅の便座よりもサイズが少し大きいから
きっちり当てはまるというわけにはいきませんけどね」
は? それはどういうことなんだ? よくよく聞いてみると・・・
にゃお家の今現在、付いている便器はレギュラーサイズのもの。 チラシに載っている
ウォシュレットはそれよりもサイズが大きいエロンゲート用のもの。 だから付けることはできるけど
その場合、ウォシュレットの便座が便器よりも少しでっぱるというのだ。
ふ〜ん・・・それだけならあまり問題はないかなぁ?
じっちゃん:「それに、そうするとこの部分が見えることになりますね」
じっちゃんは、そう言いながら便座を下ろした。
「こうして今は便座と下の便器がきっちりそろってますが、ウォシュレットの便座は少し
大きいですから、前のこの部分が出っ張るということは内側の便器がその分、見えると
いうことになります。 それからクッション(ウォシュレットの裏側についてる衝撃防止の
でっぱり)も少し下の便器からはみ出すような形になるかもしれません」
あ! そうか!! にゃおは上のウォシュレットがはみ出るってことだけしか考えなかったけど
それって、その出っ張った分、下の便器が見えちゃうってことなのよね。 う〜ん、見栄えも
よくないけど、子供とかがその便器の部分に触れる可能性もあるなぁ。 主人がトイレを使う時は
ウォシュレットを上げて使う。 当然、便器には汚れもつく。 主人は自分でつけた汚れを
拭き取ったりする人じゃないから、ヘタしたら汚れた便器に子供が触る可能性もあるわけだ。
それにクッションがはみ出る可能性があるってことは、それだけ重さに耐える機能も
低下するってこと。 あんまりよろしくないかも・・・(-_-メ)
にゃお家の便器にジャストサイズのウォシュレットはあるのかと聞いてみたら、カタログを
広げて、ひとつの商品を指差し、「これなら、きっちりと付きます」と、じっちゃんが言った。
値段は? 値段はどうなの?!
「74000円の20%引きになりますね」
な・・・74000円!! チラシだとその値段を出せば、ほぼ、ありとあらゆる機能が付いた
ウォシュレットを買うことができるじゃないの! だけど、今の便器にジャストサイズの
ウォシュレットは基本機能が付いただけで、この値段。 20%引きとしても結構、痛いぞ。
にゃおは主人にこのことを相談した。 チラシ通りの品物を付けるか、ジャストサイズの
ものを注文して付けるか。 悩んだ末に、ジャストサイズのものに決めた。
じっちゃん:「ウォシュレットと水栓は取り寄せになりますので、来週の火曜日(24日)か
水曜日(25日)に届くと思います。 それから、お宅との予定と調節して
取り付け工事ということになります」
そう言って、じっちゃんは去っていった。
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