橋梁製作の流れ


私は、鋼橋の原寸に携わっているので、PC橋については詳しくないですが、 大まかに言って橋の製作は以下の手順になっているようです。
1.橋梁コンサルタントによる調査、計画、設計。

2.製作する橋梁メーカーの決定。(入札による)

3.橋梁メーカーによる、詳細設計。

4.材料発注、材料検査。

5.工場能力に合わせた資料造り。(原寸作業)

6.工場内の製作、組み立て、組み立て検査。

7.現地架設、検査、納品(引渡し)。

(番外)製作トラブルへの対応。

各分野毎の費用配分は分かりません。(誰か教えて頂ければ幸いです)
^^;あれれ…^^;が知る限りでは、2〜6の中では、6.の分野の比重が大きいようです。
(自動化が進んでいるとは言っても、やはり人手が一番かかる分野です)
現地架設は、橋梁メーカーの所掌に含まれているようですが、比重は分かりません。
(架設用の重機械のリース料とかを耳にすると、この分野が一番大きいかも。)


現在、話題の建設CALSの影響を大きく受けるのは、1〜5までの分野でしょう。
ネットワークを利用して、管理、入札等の効率化、情報の一元化を行うようです。
また、PC橋との競争で重要視されているのが、6.の組み立て検査です。
実仮組みをしない、仮組みシミュレーションに、各社しのぎを削っています。
材料も次々と新製品が開発されているようです。
相手が日本に豊富に有る石灰石なら、こちらは米国に無尽蔵にある鉄鉱石だ!
やっぱり、技術の向上、革新にはライバルが必要なのです。


ところで、私の携わる原寸ですが、現在、人からシステムへの変革期です。
いまだに、手作業で定規やブリキ型を造ってみたり・・・。
そうかと思えば、一貫システムだの、3次元CADだのと・・・。
今はまだ、手作業を重んじる親方が偉いのですが、いずれ、変革するでしょう。
10年前の自動車業界と、今の橋梁業界はどこか似ています。
だとすれば、橋の原寸も、超簡単と超難解とに両極化するかも…

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