某橋梁メーカーのバッチシステムは、主材だけでなく、断面や2次部材も作成出来ます。
勿論、製作資料、検査資料、お役所への提出資料も出力出来ます。
”一貫システム”と呼ばれる代物ですが、橋梁メーカー各社は、これを目指しています。
これを持つ持たないで、誤作という有ってはならない事態が発生する確率も違います。
まして、今時の標準的な橋梁物件は、一貫システムを持っている前提で価格が決まります。
持ってないのに持っている振りをすると、必ず、”貧乏暇無し”とか言う言葉が飛び交います。
いずれにせよ、主材のデータが有れば、最低限、外形は信用出来ます。
配置線なんて、断面部材と、均等割の2次部材だけ・・・と主材の図面には描かれています。
それくらいは、CADの手仕事でどうにでもなる・・・のなら、自分でやればいいのですが・・・。
”添架物”と呼ばれるこれらの設備は、場合によると、橋本体の図面よりたくさん出図されます。
電力、水道、NTT、ガス等のライフラインも、添架物の一つです。
”添架物の処理もお願い出来ませんか”と、私なら、やんわりお願いします。
”添架物の作成も、主材と一括して行います”と相手が言えば、にっこりですね。
仕事を発注して頂いたあなたが、お客様のおごりで飲みに行けるのは、そんな時かも知れません。
添架物の作成と添架物の処理(位置出し)では、倍以上、工数が違います。
添架物の位置出しだけで、主材の外形を作るくらいの時間がかかります。
どこかの橋梁メーカーは、添架物の位置出し専用システムを作ったとか、使ってるとか・・・。
しかし、通常であれば、これだけは汎用CADの手仕事に頼らざるを得ないのが現状です。
私は、仕事をもらう立場上”本体付きピースの原寸まで”で契約しています。
今時、主材をNC工作機の力も無しに、加工する橋梁メーカーは、生き残っていません。
客先のNC工作システムに対応したデータの納品、これが、難関です。
”DXFデータでいいよ”と言われて、パソコンCADのこと・・・と思ったら大間違い。
要は、レイアの制御をきちんとやって欲しい・・・という意味なのです。
橋梁メーカーごとに、DXF、CL、BMI、IGES、どれを使っているかも分からないのです。
それを統一する動きもありますが、工場の既存設備だけは、どうしようも有りません。
NCマーキング、NC切断、NC孔明け、NC溶接、果てはNC計測、仮組みシミュレーション。
”NCデータも作ります。”と見栄を張っても、橋梁メーカーは、そこまで期待してくれません。
それでも担当者が、”にこっ”と、してくれたら・・・何事も実験台が必要な訳で・・・。