1.都市部の高架橋
2.都市部の河川橋
3.山奥の道路橋
4.海をまたぐ長大橋
トレーラーで運んだら、そのまま架設出来ることが優先されます。
架設に伴う交通規制は、最小限にとどめる必要があるからです。
(交通規制をせずに、落ちた橋が有りましたけど…。)
そんな場所では、地組みスペースも無いことが一般的です。
そのため、桁を架設してから横桁や鋼床版を乗せる方法が取られます。
だから、桁と鋼床版のキャンバー値を変えるのですが…。(常識なのかなぁ?)
都市部の高架橋と言えば、排水は横引きになります。
また、街中に耐候性部材は使用しません。
(潮風がきつい場所は、その限りでは有りません。)
景観を重視するのでアーチだったり、バルコニーが有ったりします。
だけど、一般的に地組みスペースは有るし、鉄道は平行しているしで、
架設に問題が有ったという話は聞いたことが有りません。
橋の下を、レジャーボートが通るためか、排水横引きは半分くらい有ります。
それ以外には、検査路くらいは有っても、大規模なライフラインは付きません。
川沿いには、通常、広い道路があるため、輸送で問題が有ったという話も聞きません。
輸送制限を越えても、許可申請すればなんとかなる…のが都市の強みです。
まず、ウェブ高とウェブ高変化を確認します。
ハンチ桁でウェブ高が3000…とかいう話になると、まず、シーム分割が有ります。
ハンチ桁は、一般に箱桁なので、ダイヤフラムも横桁も…。
単純な話ですが、工場から現地まで運ぶ術がないのです。
道路の使用許可が降りても、曲がり道やらトンネルやら、橋には険しい道のりです。
(山奥の橋で、ブロック長10Mを超える橋は、まだ見たことが有りません。)
美観は二の次なので、耐候性部材が主流です。
排水なんて垂れ流しでも誰も迷惑しないので、縦引きのみが多いです。
電話線も水道管も通らないので、一貫システムで9割は出来てしまいます。
ウェブ高さえ2000程度なら…。
長大橋に携わると、人間が育ちます。
国の威信をかけて架ける橋も有るので、資料は100点厳守です。
技術的にも時代の最先端のものが有るので、”何だこれは?”の連続です。
部材の大きさも、工場の加工制限ギリギリというのが多いです。
長大橋は、その添架物の多さに驚かされます。
電気、ガス、水道、電話線、果ては光ファイバーケーブルまで有ります。
一般に添架物を設定出来るシステムは少ないので、手作業の原寸が主流になります。
(添架物の図面は出図も遅れることが多く、システムが有っても後手になる。)
救いは、海の上なので、直橋が大半だということです。
同一に近い断面が、これでもかというくらい続きます。
長大橋の話が来たら、まず、腹を据えています。
”自分はこれから勉強をするんだ”という意気込みを持って図面も検討します。
経験10年程度では、簡単に思えること事態、おかしいと思った方がいいでしょう。
それだけに、成し遂げた…という実感も得られるのが、長大橋だと思います。