重要3構文

     ここでは中学英語の中でも、『重要3構文』と呼ばれるものを説明したいと思います。
     ひとつひとつは、それほど難しいものではないのですが、「同じ内容を表す別の文に
     書き換えなさい」
などと、どちらかと言えば私立系の入試問題によく登場します。
     長文解読や、虫食い問題での登場回数も多いので、覚えておくとよいかもしれません。

     重要3構文とは・・・
      ● too・・・to〜 構文
      ● It・・・to〜 構文
      ● so・・・that〜 構文
     の3つを指します。


  A) too ・・・ to 〜 構文

   1.too・・・to〜 は
      ★ (あまりに・とても)・・・すぎて〜できない
      ★ 〜するには・・・すぎる
     のように2通りに訳すことができます
      ※「・・・」や「〜」が、紛らわしくて覚えにくいようなら、それぞれを(A)と(B)に置き換えてみてください。

   2.too・・・to〜 の表現では「・・・」には形容詞(副詞)が入り、「〜」には動詞の原形が入ります。

    例 I was too busy to play tennis . 
        私は(あまりに)忙しすぎてテニスをすることが出来ませんでした。
       ※( )内の日本語は、そういう気持ちで訳をするのだというだけのことで
        無理に使う必要はありません。 また、「とても」や「〜できない」という日本語が
        ついていますが、英文には very も can’t も使ってありません。 英作文の
        時などは注意が必要です。
        ただし、この構文にこだわらないのなら、very や can’t を使って同じ内容の文を
        書くことも可能です。 その時は
       I couldn't play tennis because I was very busy .
         (私はとても忙しかったのでテニスをすることができませんでした)
        などのような形になるでしょう。 
       ※この文の時制は過去形なので could’t(can’tの過去形)になっています。
        また、あとで述べる so・・・that〜構文にも書き換えができますが、それは
        so・・・that〜構文の場で説明したいと思います。

   3.「だれだれにとって」という意味を表したい時は <for + 人(目的格)>
     toの前に入れましょう。

    例 He is too young to read this book .
        彼はこの本を読むには若すぎます。(この本を読むには彼は幼すぎます)
       This coffee is too hot for me to drink .
        このコーヒーは熱すぎて私には飲めません。(私が飲むには熱すぎます)

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  B) It ・・・ to 〜 構文

   1.まずは、この英文を見てください。

     To read a lot of books / is very good .

     この英文は「たくさん本を読むことは/良いことです」という意味です。 
     <to + 動詞の原形>を使った不定詞が主語の部分に使われているのですが、
     不定詞を使った「〜は」に相当する主語の部分が長すぎると、見た目にも、あまり
     よくありません(人間でもスタイルのいい条件は頭が小さいことですもんね)
     こんな時は、主部(主語の部分)と述部(動詞以下の部分)を機械的に入れ替えます。

     → is very good to read a lot of books .

   2.すると主語がない形になるので、形式的に It をつけてやります。

     → It is very good to read a lot of books .

     このような時の It は仮の主語(形式主語)と呼ばれ、日本語の意味はありません。

   3.この It is(was)・・・to〜 の形が It・・・to〜構文と呼ばれ、本当の主語は
     to以下になります。 ですから、訳の仕方も「to以下することは・・・だ」のようになります。

   4.「・・・」には形容詞が入り、「〜」には動詞の原形が入ります。
      ※ここで、「おや?」と思ったことがありますか? A)のtoo・・・to〜構文では
       「・・・」の部分には形容詞か副詞が入るとあるのに、ここには副詞が入るとは
       書いてありませんね。 それは、It・・・to〜構文の場合、Itの次に来るのは
       isかwasであると限定されているからです。 副詞は一般動詞を詳しく説明
       する働きのある語なので、be動詞のあとにつけることはできません
       too・・・to〜構文の場合は、A)の例文を見てもわかるように、使われる動詞が
       be動詞のこともあるし、一般動詞のこともあるので、形容詞(副詞)という
       説明の仕方になっているのです。

   5.too・・・to〜構文の時と同じように、「だれだれにとって」という意味を表したい時は
     <for + 人(目的格)>を to の前に入れましょう。

    例 It is important to study English .
           英語を勉強することは大切です
       It is good to be kind to old people .
           お年寄りに親切にすることは良いことです
       It was difficult for him to catch fish .
           魚を捕まえることは彼にとって難しいことだった
     ※be kind to〜 「〜に親切にする」という熟語
     ※I like dogs.(私は犬が好きです)のように、犬という生き物が好きだと
      漠然とした言い方をする時は dogs と複数形を使います。 fish は単複同形の
      単語(単数形も複数形も同じ形だということ。 複数形のページで確認してください。
      リンクで飛べます)なので、s や es がついていません。

     ★★ 覚えておくと便利な「〜することは・・・だ」の3パターン ★★
        a)To help each other is necessary .  (不定詞の名詞的用法)
        b)Helping each other is necessary .   (動名詞)
        c)It is necessary to help each other .  (It・・・to〜構文)

       訳はどれも「お互いに助け合うことは必要なことです」になります。
       どれから、どの文へも書き換えが可能ということになりますね。

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  C) so ・・・ that 〜 構文

   1.so・・・that〜 は「とても(たいへん)・・・なので〜」という意味を表します。 この時、
     soが「とても(たいへん)」という意味に当たっていますが、日本語を見てすぐに very を
     使ってしまわないように全体をよく見てから判断することが必要です。 そのためにも
     「とても(たいへん)〜なので・・・」という言い方は熟語として覚えておくとよいでしょう。

   2.この場合、so・・・ で原因や程度を表し、that以下で、その結果を表す形になります。

   3.so・・・ の「・・・」には形容詞(または副詞)が入り、that以下は<主語+動詞〜>の
     順番
に並ぶという規則性を持っています。
      注)この時の that は文と文をつなぐ役目の接続詞の that だと考えます。 ですから
        この that そのものには日本語の意味はありません。 また、この構文でも前の動詞
       (thatより前の動詞)が過去形ならば、後ろの動詞(that以下の動詞)も過去形になるという
        時制の一致が起こります。  詳しくは『接続詞2』で確認してください。 リンクで飛べます。

    例 I was so busy that I couldn't visit Tom .
       私はとても忙しかったのでトムを訪問することができませんでした(トムの家に行けなかった)。
    例 You study so hard that you will be able to be a doctor .
       あなたはとても一生懸命勉強するので医者になれるでしょう

     ★★ 覚えておくと便利な書き換えの形 ★★
      so・・・that〜構文の that以下に「〜することができない」→can’t または couldn’t が
      ある文は too・・・to〜構文に書き換えることができます


    例 I was so sad that I couldn't stop crying .
         とても悲しかったので泣き止むことができませんでした。
     → I was too sad to stop crying .

    例 He speaks so fast that I can't understand him .
         彼はとても速く話すので私は彼を理解することができません。
           (早口なので何を言ってるのかわからない)
     → He speaks too fast for me to understand him .
        ※so・・・that〜には主語が2つあり、too・・・to〜には主語が1つしかありませんね。
         上の文のようにso・・・that〜の2つの主語が同一人物の場合は問題ないのですが
         下の文のように2つの文の主語が別人の場合、too・・・to〜にすると1つ主語が余る
         形になります。 この時は2つ目の主語を<for+人(目的格)>の形にして
         toの前に置けば大丈夫です。

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