名詞を修飾する分詞

                         ★★★最初に★★★
   1.分詞とは、「受け身(受動態)」や「完了形」で出てきた、動詞変化の3番目に当たるものと、
     「進行形」で使った動詞にingがついたものを指します。 「受け身(受動態)」や「完了形」で使った
     分詞は過去分詞、動詞にingがついた形は現在分詞と呼ばれます。

   2.タイトルで使われている「修飾する」というのは簡単に言えば「説明する」という意味です。
     ここでは『名詞を詳しく説明する分詞の使い方』を取り上げて行きます。

   3.上でも書いたように分詞には「現在分詞」と「過去分詞」の2種類があります。 どちらも
     使い方は同じですが、混乱しないようにひとつずつ説明していきたいと思います。


  A  名詞を修飾する現在分詞(現在分詞の形容詞的用法)

   1.現在分詞(動詞にingがついた形)は、be動詞と結びついて進行形(リンクで飛べます)を
     作るほかに、名詞の前や後に置かれて、その名詞を修飾する(くわしく説明する)働きもあります。

   2.名詞を修飾するのは普通、形容詞の役目なので、このように現在分詞が形容詞のかわりに
     名詞を修飾するような使い方を現在分詞の形容詞的用法(現在分詞の形容詞みたいな使い方)
     といいます。

   3.現在分詞の形容詞的用法は進行形の内容をふくんでいるので、普通、「〜している〜」
     ように訳すとよいでしょう。 この時、後の「〜」の部分に修飾したい名詞がきます

    例  Do you know the man standing over there ?
                           ↑_____|
               向こうに立っている男性を知ってますか?
                      |____↑
     ※ここでは男性(man)のことを尋ねていますが、単に男性と言っても、どの男性のことか
      わかりにくいので、「向こうに立ってる人(standing over there)のことだよ」と具体的に
      説明する語句が man の後に付け加えられています。
     ※「向こうに立っている男性」・・・「〜している〜」   「〜している」と進行形の内容をふくんでいます。
       上の説明3の内容が理解できますね。
     ※この部分が現在分詞の形容詞的用法です。

        That sleeping baby /is my sister .
                 |_____↑
           あの眠っている赤ちゃん/私の妹です。
                 |___↑
     ※この文ではどの赤ちゃん(baby)が妹がなのかを、よりハッキリさせるために、
      「眠ってる(sleeping)子のことだよ」と具体的に説明する語が baby の前に付け加えられています。
     ※「眠っている赤ちゃん」・・・「〜している〜」  上の例文と同じですね。

   4.現在分詞の入る位置
     A) 名詞を修飾する語が1語だけ → その名詞のすぐに置く
     B) 名詞を修飾する語が2語以上 → その名詞のすぐに置く

     例 A)パターン
         Look at the girl .    She is sitting .
       → Look at the sitting girl .
                        |____↑ 
                      座っている少女を見てください。
                         |___↑

        B)パターン
      Look at the girl .     She is sitting on the bench .
       → Look at the girl sitting on the bench .
                       ↑___|
                 ベンチに座っている少女を見てください。
                         |___↑

     この現在分詞の入る位置は、実際に2つの文を1つにまとめたり、現在分詞の形容詞的用法が
     ふくまれた文を英作文する時の重要なポイントになりますから、しっかり覚えておきましょう。
     具体的な方法は別ページにまとめてありますので、参考にしてみてください。



  B  名詞を修飾する過去分詞(過去分詞の形容詞的用法)

   1.過去分詞は、be動詞と結びついて受け身(受動態)を作ったり、have(has)と結びついて、
     現在完了形を作るほかに名詞の前や後に置かれて、その名詞を修飾する(くわしく説明する)
     働きもあります。(受け身(受動態)と現在完了形はそれぞれリンクで飛べます)

   2.名詞を修飾するのは普通、形容詞の役目なので、このように過去分詞が形容詞のかわりに
     名詞を修飾するような使い方を過去分詞の形容詞的用法(過去分詞の形容詞みたいな使い方)
     といいます。

   3.過去分詞の形容詞的用法は受け身(受動態)の内容をふくんでいるので、普通、「〜された〜」
     「〜されている〜」のように訳すとよいでしょう。 この時、後の「〜」の部分に修飾したい名詞がきます

    例  I have a camera made in Japan .
                   ↑_____|
        私は日本製の(日本で作られた)カメラを持っています。
                        |___↑
     ※ここでは、どんなカメラ(camera)を持っているのかを具体的に説明したいいので、「日本で
      作られた(made in Japan)のことだよ」と具体的に説明する語が camera の後に付け加え
      られています。
     ※「日本で作られたカメラ」・・・「〜された〜」   「〜された〜」と受け身(受動態)の内容を
      ふくんでいます。 上の説明3の内容が理解できますね。
     ※この部分が過去分詞の形容詞的用法です。

      This picture painted by Mike /is very beautiful .
                 ↑_____|
               マイクによって描かれたこの/とても美しい。
                          |____↑
     ※この文では「この絵(picture)」がどんな絵なのかを具体的に説明するために、「マイクによって
      描かれた(painted by Mike)」という語句が picture のあとに付け加えられています。
     ※「マイクによって描かれた絵」・・・「〜された〜」  上の例文と同じですね。

    4.過去分詞の入る位置
     A) 名詞を修飾する語が1語だけ → その名詞のすぐに置く
     B) 名詞を修飾する語が2語以上 → その名詞のすぐに置く

     例 A)パターン
      This is a window .     It was broken .
       → This is a broken window .
                     |_____↑
               これは壊された(壊れた)です。
                      |_____↑

        B)パターン
      This is a window .     It was broken by Tom yesterday .
       → This is a window broken by Tom yesterday .
                     ↑_____|
               これは昨日トムによって壊された(トムが壊した)です。
                                 |_______↑

     この過去分詞の入る位置は、実際に2つの文を1つにまとめたり、過去分詞の形容詞的用法が
     ふくまれた文を英作文する時の重要なポイントになりますから、しっかり覚えておきましょう。
     具体的な方法は別ページにまとめてありますので、参考にしてみてください。

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